また難敵撃破し決勝進出の下関国際 森は近江・山田の148キロ振り抜き、名誉挽回の決勝打

[ 2022年8月21日 04:04 ]

第104回全国高校野球選手権第13日・準決勝   下関国際8―2近江 ( 2022年8月20日    甲子園 )

<近江・下関国際>6回1死満塁、勝ち越しの2点適時二塁打を放ち、ガッツポーズの下関国際・森(撮影・北條 貴史) 
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 願いが通じた決勝打だ。2―2の6回1死満塁。森凜琥(りく=3年)が2ストライクと追い込まれながら、山田陽翔(3年)の148キロ高め直球に振り負けず右翼線へ2点二塁打を放った。「逆方向を意識して振り負けないようにしようと思っていた。落ちてくれ!という思いで一塁へ走っていた」。2打席目まではともに遊撃への併殺打。名誉挽回の一打だった。

 この一打で勢いを得た打線は7回に1点、8回に3点を挙げて近江を突き放した。

 「山田投手だから意識したことはない。2年半、準備してきたことをしっかりやった」。平然と振り返るのは、トップバッターとして2安打3得点とけん引した赤瀬健心(3年)。7回無死一、三塁から仲井慎(3年)の中犠飛で俊足を生かし5点目の生還を果たすと、8回には松本竜之介(3年)のスクイズで8点目のホームを踏んだ。終盤の加点で選抜準優勝校に流れを渡さず「決勝でも自分たちの野球をやりたい」と語る。

 長打あり、小技ありの見事な攻撃。安打数は同じ8でも、点差は「6」開いた。主将の山下世虎(せとら=3年)は「打てる球を個々が考えながらやっている。その成果。次の試合も勝つために、もう一度準備したい」。初の日本一へあと1勝。山口県勢64年ぶりとなる歓喜の瞬間へ、最後まで全力でバットを振る。(八木 勇磨)

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