仙台育英 145キロ5人衆の2枚温存 万全で決勝戦へ 「勝利と育成」両立

[ 2022年8月21日 04:06 ]

第104回全国高校野球選手権第13日・準決勝   仙台育英18―4聖光学院 ( 2022年8月20日    甲子園 )

<聖光学院・仙台育英>仙台育英の先発・高橋(撮影・岸 良祐)
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 仙台育英(宮城)は18得点の大量援護もあり、3投手の継投で準決勝を乗り切った。全員が最速145キロをマークする5投手のうち、左腕・斎藤蓉(よう=3年)とエース左腕・古川翼(3年)の2人を温存。万全の状態で下関国際(山口)との決勝に臨む。

 須江航監督は「あそこで複数失点していたら逆のスコアです」と初回をキーポイントに挙げた。先発右腕の高橋煌稀(こうき=2年)は1点を先制されたが、なおも1死満塁で投ゴロ併殺打。最少失点で切り抜けて、2回の11得点への流れを生んだ。

 「後ろに控えている投手は素晴らしい。後先考えずに1イニングを全力で投げられる」と高橋が2回1失点でバトンをつなぐと、2番手・湯田統真(とうま=2年)は4回3失点。7回からは左腕・仁田陽翔(はると=2年)が、最速147キロの直球を軸に3回無失点で試合を締め指揮官は「仁田は十分持っているものを出してくれて、心強かった」と称えた。

 1週間で500球以内という球数制限が導入され、複数投手制が浸透しつつある高校野球。指揮官は「次のステージを考えたら、肩肘は消耗品だという感覚で育ててあげた方がいい」とするが、盤石の「五本の矢」は、極めてまれ。勝ち抜きと育成の両面を考慮した起用法で、東北勢悲願の頂点を目指す。(田中 健人)

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2022年8月21日のニュース