大槻 スタート時間勘違い…遅刻2罰打も「切り替えて」66!暫定奪首

[ 2021年9月4日 05:30 ]

男子ゴルフツアー フジサンケイ・クラシック第2日 ( 2021年9月3日    山梨県 富士桜CC=7566ヤード、パー71 )

<フジサンケイ・クラシック第2日>18番、頭をかく大槻(撮影・西尾 大助)
Photo By スポニチ

 第2ラウンドを6打差31位から出た大槻智春(31=真清創設)が7バーディー、2ボギーの66と伸ばし、通算5アンダーの暫定首位に浮上した。スタート時間を勘違いして遅刻し、「2罰打」を科されながらも、この日のベストスコアをマーク。石川遼(29=CASIO)も68で回り暫定首位に並んだ。第1ラウンドの残りと第2ラウンドが行われたが、日没サスペンデッドとなり3選手が競技を終えられなかった。

 気温は18度。雨が降り続く難コンディション下、「66」をマークして首位に立った。しかも2罰打を科されての数字だから、より際立つ。ただし、素直には喜べないのは当然だろう。今年に入って食事とトレーニングで体重を8キロ減らしたという大槻は、複雑な表情で言った。

 「ミスですね…。寝坊とかではないので、ペナルティーは仕方ないと思ってそこから切り替えて。気持ち的にはゲッソリです」

 スタート時間の12時10分。まだ、練習グリーンにいた。前日にサスペンデッドとなったことなどが重なり、30分後のスタートだと勘違い。「スタートだよ」と言われ、驚いてティーイングエリアへと走った。「ドタバタでした」。5分以内の遅刻だったため、規則によりペナルティーが科された。もしも5分以上だったら、失格となるところだった。

 だが、そこからバーディーラッシュが始まる。出だし1番パー4の第1打こそ左ラフに入れたが2打目を5メートルにつけ、これを沈めた。幻のバーディーに罰打が加えられ、ボギーでの滑り出し。さらに3番以降で7バーディーを奪い、一気にトップに浮上してみせた。好スコアの要因は、雨の中でもぶれないショット。速くなっていたスイングテンポを調整し、「徐々にタイミングが合うようになった。ショットが良くなった」とうなずく。

 何はともあれ、暫定首位で迎える決勝ラウンド。「また良い感じで回って、最終日につなげられたら」。直近2試合は3位と4位。今度こそ、19年5月以来の2勝目をつかむ。

 ▽ゴルフ規則5.3a「ラウンドが始まるとき」 「プレーヤーは自分のスタート時間にスタートしなければならない」と定められており、その時間にプレーをすぐに始めることができる状態でスタート地点にいる必要がある。スタート時間に5分未満の遅れで到着し、プレーをすぐに始めることができれば最初のホールに2罰打。5分以上遅れた場合には失格となる。早くスタートした場合も同じ。

 ◇大槻 智春(おおつき・ともはる)1990年(平2)1月26日生まれ、茨城県出身の31歳。7歳でゴルフを始める。鹿島学園高時代に関東ジュニア優勝。日大を2年で中退し10年にプロ転向。17年下部ツアーで賞金ランキング1位となり18年からレギュラーツアーにフル参戦。19年関西オープンでツアー初優勝。1メートル72、94キロ。

続きを表示

2021年9月4日のニュース