橋本大輝「負けられねぇな」五輪後初戦で3冠、24年パリへ跳馬新技にも意欲

[ 2021年9月4日 17:27 ]

体操・全日本学生選手権最終日 ( 2021年9月4日    静岡・草薙運動場体育館 )

競技後に取材に応じる橋本大輝
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 東京五輪で男子個人総合と種目別鉄棒の2冠に輝いた橋本大輝(順大)が、五輪後の初戦で金メダリストの貫禄を見せた。団体総合と個人総合の連覇に加え、種目別鉄棒も制して3冠を達成した。

 東京五輪の最終演技だった8月3日から1カ月。「ちょっと生活必需品を買いに行っただけなのに声をかけられて。五輪で金メダルを獲ると、こういうことになるんだって不思議な1カ月だった」。夢舞台を終えた疲労もあってコンディションは万全でなくても、橋本の強さは変わらなかった。

 跳馬は難度を落としてスコアを伸ばせなかったが、個人総合と団体総合で連覇を果たし、種目別鉄棒でも貫禄を示した。08年北京五輪で個人総合銀メダルだった内村航平は、直後のこの大会で2位。「日本は強いし、負けられねぇなと思っていた」と闘志を高めていた橋本は、ライバルを寄せ付けなかった。

 五輪を制しても、向上心は不変だ。10月18日には個人種目で争う世界選手権(北九州市立総合体育館)が開幕。初出場だった19年は団体総合銅メダルに貢献したものの、個人ではタイトルに届かなかった。「世界選手権でチャンピオンになって、真のチャンピオンになれるように頑張っていきたい」と意気込んだ。

 24年パリ五輪に向けては、跳馬の最高難度「ヨネクラ」より、半ひねり多い新技にも意欲を示す。来年以降の国際連盟の新ルール次第だが、日本協会の水鳥寿思強化本部長によると、国際大会で決めれば「ハシモト」の名がつく可能性があるという。「体操といったら橋本大輝だろって言われるようになりたい」。7日に20歳になった王者は、描く理想へ突き進む。

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