国枝慎吾「まだ夢の中にいるような気持ち」 2大会ぶり3度目の金メダルに「感謝の気持ちでいっぱい」

[ 2021年9月4日 22:20 ]

東京パラリンピック第12日 車いすテニス男子シングルス決勝   〇国枝慎吾 6ー1、6ー2 トム・エフベリンク● ( 2021年9月4日    有明テニスの森公園 )

<パラリンピック車いすテニス 男子シングルス決勝>金メダルを獲得し、雄叫びをあげる国枝(撮影・坂田 高浩)
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 日本選手団主将で第1シードの国枝慎吾(37=ユニクロ)は、第8シードのトム・エフベリンク(オランダ)を6―1、6―2で下し、2大会ぶり3度目の金メダルを獲得した。

 2大会ぶり決勝の相手は3日に行われた男子ダブルスの3位決定戦で敗れたエフベリンク。「ミスの差が結果につながった」とダブルスで敗れた原因をシングルスの決勝では見事に修正し6―1、6―2の完勝で雪辱を果たした。

 国枝は「まだ夢の中にいるような気持ち。でも、この日のために費やしてきたので報われて良かった」と2大会ぶりの金メダルをかみしめた。08年北京、12年ロンドンで連覇も16年リオデジャネイロ大会は銅。「本当にリオの後は何度も引退を考えましたし、まさかまた世界一に復帰して、こうして東京パラリンピックで金メダルを獲れるなんていうのは、リオ終わった直後は信じられない」と振り返り「支えてくれた妻やコーチとトレーナーと、この舞台に立たせてうれて感謝の気持ちでいっぱいです」と感謝した。

 第1セットの第1ゲームにいきなりブレークを許したものの、その後は8ゲーム連取と圧倒。「最初は硬かったですけど、ちょっとずつ自分のバックハンドが効果的だったので、しっかり振り切ったなと思う」と試合を振り返った。

 「本当に自分自身のやるべきことを僕は知っているし、そのプレーをとにかくこのコートで出すんだと。勝ち負けは考えずに集中してました」と決勝戦に臨んでいた。勝利が決まった瞬間、思わず顔を手で覆ったことに「いやー、よくわからないですね」と笑った。「信じられないというのが一番最初の気持ち。コーチとトレーナーと共に喜び合えたこと、また妻とも後で喜び合いますけど、本当にみんなプレッシャーを感じたと思うので、期待に応えられてよかった」と心境を語った。

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