国枝慎吾、涙の2大会ぶり3度目金メダル!複で敗れた相手にストレート勝ち 車いすテニス男子

[ 2021年9月4日 21:52 ]

東京パラリンピック第12日 車いすテニス男子シングルス決勝   〇国枝慎吾 6ー1、6ー2 トム・エフベリンク● ( 2021年9月4日    有明テニスの森公園 )

<パラリンピック車いすテニス 男子シングルス決勝>レシーブをする国枝(撮影・坂田 高浩)
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 日本選手団主将で第1シードの国枝慎吾(37=ユニクロ)は、第8シードのトム・エフベリンク(オランダ)を6―1、6―2で下し、2008年北京、12年ロンドン大会に続く2大会ぶり3度目の金メダルを獲得した。

 2大会ぶり決勝の相手は3日に行われた男子ダブルスの3位決定戦で敗れたエフベリンクと再戦。「ミスの差が結果につながった」とダブルスで敗れた原因をシングルスの決勝では見事に修正し雪辱を果たした。

 シングルス準決勝の勝利後「今日のテニスで100%出ているので、今日のテニスでぶつかりたいなと思う」と話していた国枝は序盤から攻めの姿勢を貫いた。第1ゲームからサーブ&ボレーを狙い果敢に前へ出る国枝は、いきなりブレークを許したものの、第2ゲームですぐさまブレークバック。

 国枝は第3ゲームをサービスキープすると、第4ゲームではサービスリターンでも前に出るなど、150キロを超えるエフべリンクのサーブに立ち向かいブレークした。さらに第5ゲームはラブゲームでキープし4ゲーム連続奪取。主導権を完全に握った国枝はエフべリンクのミスショットもあり第6ゲーム、第7ゲームを圧倒し第1セットを6―1で奪取した。

 第2セットも国枝の勢いが止まらなかった。第1ゲームで前後左右に揺さぶってきたエフべリンクの攻めに見事なチェアワークではね返してブレーク。第2ゲームも振り向きざまのバックショットが決まるなどキープした。

 第3ゲームは落としたが、その後はつけ入る隙を与えず、サービスキープとブレークを奪って第2セットを6―2で制した。国枝は勝利が決まった瞬間、目頭を押さえたが、すぐにホッとした表情を見せた。そしてスタンドに手を上げてあいさつをした瞬間、国枝の目から涙があふれた。

 ◆国枝 慎吾(くにえだ・しんご)1984年(昭59)2月21日生まれ千葉県出身の37歳。麗沢高―麗沢大卒。04年アテネ大会はダブルス金、08年北京大会はシングルス金、ダブルス銅、12年ロンドン大会はシングルス金、16年リオ大会はシングルスベスト8、ダブルス銅。1メートル73、70キロ。

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