男子150M個人メドレー銅で今大会3つ目メダルの鈴木孝幸「追い上げられると思っていた」

[ 2021年8月28日 18:52 ]

東京パラリンピック第5日 競泳 ( 2021年8月28日    東京アクアティクスセンター )

<男子150メートル個人メドレー 運動機能障がいSM4> 今大会3個目のメダルとなる銅メダルを獲得し、海外選手とタッチをかわす鈴木(左) (撮影・光山 貴大)
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 男子150メートル個人メドレー(運動機能障害SM4)で鈴木孝幸(34=ゴールドウイン)が2分40秒53で3位に入った。鈴木は50メートル平泳ぎの銅、100メートル自由形の金に続き、今大会3個目のメダル獲得となった。ロマン・ズダノフ(23=ロシア・パラリンピック委員会)が世界新記録の2分21秒17で優勝した。

 鈴木は最初の背泳ぎで7番手ターン。「元々あまり速くないので気にしなかった」が、タイムが遅かったのは気がかりだったという。それでも第2泳法の平泳ぎで5番手に浮上し、「今までの経験で比較的速いラップタイムで泳げている。追い上げられると思っていた」最後の自由形で2人をかわし、表彰台に立った。「メダルを取れたので安心したし、よかったと思います」と振り返った。

 個人メドレーは国内の競技者が少なく、代表選考がかかっていた5月のレースは1人で泳いだ。パラリンピックでは若い世界のトップ選手と真剣勝負を繰り広げ、「ボクのような重度の障害者にとっては国際大会の醍醐味」と述べる一方、「日本も選手層を広げていかないといけない。S4とかSB3とかのクラスでもっと選手が出てくると国内でもよりハイレベルな争いができると思う。レースを見てくれて(やろうと)そういう気持ちになる人が出てくれば」と期待を口にした。

 26日の男子100メートル自由形で今大会の日本の金メダル第1号となり、菅義偉首相から電話で祝福された。2016年リオデジャネイロ大会では4位に終わった150メートル個人メドレーでも、08年北京、12年ロンドンに続く通算3つめの銅メダルを獲得した。残る200メートル自由形(30日)、50メートル自由形(9月2日)で目標の「メダル5つ」に挑戦する。「自由形も選手層が厚くなっているのは明らかなので、あまり安心できない。危機感を持って、より良い色のメダルを目指せるように残り数日、頑張っていきたい」と表情を引き締めた。

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2021年8月28日のニュース