車いすラグビー 初の決勝進出を逃した日本は選手も監督も涙…

[ 2021年8月28日 20:32 ]

東京パラリンピック車いすラグビー準決勝   英国55―49日本 ( 2021年8月28日    国立代々木競技場 )

<パラリンピック車いすラグビー 日本・英国>敗戦し悔しそうにうつむくオアー監督。右は池崎(撮影・木村 揚輔)
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 英国に敗れ、初の決勝進出を逃した日本は選手やスタッフが涙にまみれた。ポイントゲッターの池崎大輔(43=三菱商事)は終了直後の心情を振り返り「コロナで1年延期になってリオから5年、金メダルを目指してやってきて努力が足りなかったのか力不足だったのか。凄く情けなく思って涙が止まらなかった」と漏らした。

 メンバー12人の中で紅一点の倉橋香衣(30=商船三井)も「悔しい。支えてくれた人に結果として表せなかった。申し訳ない」と涙を流し、後半は大量のビハインドを背負う展開に「絶対に取り返そうという気持ちでやっていた」と振り返った。29日に行われるオーストラリアとの3位決定戦に向けて「自分の役割を果たし、チームの役に立つように勝ちにいきたい」と気丈に語った。

 17年から日本の指揮を執る米国人のケビン・オアー監督(53)は「選手たちを誇りに思う。この選手たちが好きで、指導できることがうれしい」と話し「残念だ」と続けると、声が途切れた。おえつを漏らし「日本の方々に申し訳ない。金メダルを届けたかった」と途切れ途切れに語った。

 車いすラグビーは前回16年リオデジャネイロ大会で過去最高の銅メダルを獲得。18年にはオアー監督の下で世界選手権を初めて制した。世界ランキング3位で迎えた今大会は、1次リーグ最終戦で3連覇を狙う王者オーストラリアを破って3戦全勝の1位突破。初の金メダルに向けて期待が高まっていた中での敗戦に、スタッフも涙を流すなどチーム一丸で東京パラリンピックにかけてきた思いの強さをにじませた。

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