パラ競泳・鈴木孝幸が銅メダル 150メートル個メで今大会3つ目のメダル獲得 出場5種目メダルへあと2

[ 2021年8月28日 17:34 ]

東京パラリンピック第5日 競泳 ( 2021年8月28日    東京アクアティクスセンター )

<男子150メートル個人メドレー 運動機能障がいSM4> 今大会3個目のメダルとなる銅メダルを獲得し、海外選手とタッチをかわす鈴木(左) (撮影・光山 貴大)
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 男子の150メートル個人メドレー(運動機能障がいSM4)決勝が28日に行われ、鈴木孝幸(34=ゴールドウイン)が2分40秒53で銅メダルを獲得した。50メートル平泳ぎの銅、100メートル自由形の金に続き、今大会3個目のメダルとなった。

 午前中の予選では、2分45秒77で全体3位で決勝に進出し、5秒以上タイムを縮めた。第2泳法の平泳ぎで順位を上げ、最後の自由形で3位に順位を押し上げた。同種目は08年北京大会、12年ロンドン大会でいずれも銅メダルを獲得しており「表彰台に戻りたかったので、メダルを獲れて良かった」と話した。

 競泳チームの主将を務めるベテラン。16年リオ大会ではメダルを逃し、一度は引退も考えた。だが13年から拠点とする英国の滞在期間が2年残っていたため、「そこまでの期間で自分がチャレンジできることはチャレンジしよう、それがタイムにつながらなければやめよう」と決意。映像分析からフィジカル面に改善の余地を見つけ、筋力トレーニングを重点的に取り組んで記録を伸ばした。「ある意味開き直って、積極的に変化を取り込んでいった。チャンスが生まれてからようやく目指してみようかなって気持ちになりました」。ベクトルは自然と東京パラに向いた。

 鈴木のメダルは通算8個となった。26日の100メートル自由形で今大会日本選手金メダル1号となり、菅義偉首相から電話で祝福を受けるなど、反響の大きさも感じているが、集中力は途切れていない。30日の200メートル自由形、9月2日の50メートル自由形と残り2つだ。「次は(出場種目の中で)一番距離が長い種目。しっかりと調整して臨みたい」。目標の「出場5種目メダル」へ前を向いている。

 ◇鈴木 孝幸(すずき・たかゆき)1987年(昭62)1月23日生まれ、静岡県浜松市出身の34歳。先天性四肢欠損。6歳から水泳を習い始め、高校から競技を本格化。高3で17歳だった04年アテネ大会でパラ初出場を果たし、200メートルメドレーリレーで銀メダル。08年北京大会で50メートル平泳ぎ金。12年ロンドン大会でもメダルを獲得し、今回で5大会連続出場。

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