選手村で自動運転バスとパラ柔道男子・北薗が接触事故、負傷 28日の試合欠場

[ 2021年8月28日 05:30 ]

東京五輪・パラリンピック選手村を走る自動運転バス
Photo By 共同

 東京・晴海の東京パラリンピックの選手村を走る自動運転バスと柔道男子81キロ級代表の北薗新光(30)が接触する事故があったことが27日、分かった。北薗は視覚障がいがあり、警視庁月島署によると頭部打撲など2週間のケガを負った。柔道男子日本代表の遠藤義安監督は、北薗が体調不良で28日の試合を欠場すると明かした。

 署によると、事故は26日午後2時ごろ発生。交差点を右折中のバスが、横断歩道を渡る北薗とぶつかった。バスが事故直前に近くの警備員をセンサーで検知して停車し、乗車するオペレーターの操作で発進した直後に接触したとみられる。北薗は接触後に転倒し、村内の診療所で治療を受けた。事故前は1人で食堂に向かって歩いていたという。

 大会組織委員会は「外傷はなく、確認のため精密検査を受けた」と説明。「事故に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。徹底的に原因を究明し、再発防止に努めます」との声明を出した。遠藤監督は「安静にしていて、問題なく食事をしている。本人も大事を取りたいということだった。我々も残念だが、本人が一番悔しいと思う」と話した。オペレーター2人と乗客5人にケガはなかった。

 バスはトヨタ自動車が開発した自動運転の電気自動車(EV)「e―Palette(イーパレット)」で村内を24時間巡回。現在はサービスを停止している。トヨタ自動車の豊田章男社長は自社のウェブメディアを通じ「多くの方に心配をお掛けして大変申し訳ない」と陳謝した。

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2021年8月28日のニュース