パラ陸上・唐沢 男子5000銀!初出場27歳、競技歴5年で驚異的成長「力出し切った」

[ 2021年8月28日 05:30 ]

東京パラリンピック第4日・陸上 ( 2021年8月27日    国立競技場 )

パラリンピック陸上男子5000メートルT11、銀メダルを獲得し、伴走の茂木さん(左)、小林さん(右)と笑顔を見せる唐沢(撮影・木村 揚輔)
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 陸上の男子5000メートル(視覚障がいT11)は唐沢剣也(27=群馬県社会福祉事業団)が銀、和田伸也(44=長瀬産業)は2大会ぶりの銅メダルを手にした。

 本格的に陸上を始めてまだ5年の唐沢が世界の頂点に肉薄した。5月に世界記録を樹立したレースと同じプランで、4000メートルすぎからロングスパートを仕掛け、残り1周余りで先頭に立った。ブラジル選手に抜き返されて2位に終わったが「力を出し切った銀なのでうれしい」と語った。

 小学4年時に先天性の網膜剥離で視力を失った。転機は群馬県立盲学校卒業後の16年9月。リオ大会女子マラソン銀メダルの道下美里ら視覚障がい選手の活躍を知り、東京を目指そうと決意した。

 今年4月から地元群馬の実業団スバル陸上部の練習に参加。伴走者は同部コーチで、中央学院大時代には箱根駅伝を走った小林光二さんが担当。周囲のサポートを力に変え「仲間と一緒につかみ取ったので本当に誇りに思う」と胸を張った。

 《和田、ロンドン以来の返り咲き》12年ロンドン大会銅メダリストの和田が再び表彰台に返り咲き「リオで獲れなかったメダルを粘って獲ることができて良かった」と笑顔を見せた。復活のきっかけは18年9月。週1回の勤務という待遇で入社した長瀬産業で競技に専念する環境が整うと、伴走者との練習回数も増え「競技者としても、もう一歩前にいけた」。1500メートルへ向け「まずは予選を通って(決勝で)成果を爆発させたい」と意気込んだ。

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