稲見、ツアー新13バーディー!最少タイ61で5打差首位 五輪近づく今年5勝目へ視界良好

[ 2021年5月23日 05:30 ]

女子ゴルフツアー 中京テレビ・ブリヂストン・レディース第1日 ( 2021年5月22日    愛知県 中京GC石野C=6486ヤード、パー72 )

9番、ティーショットを放つ稲見萌寧(撮影・井垣 忠夫)
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 今年すでに4勝と好調の稲見萌寧(21=都築電気)が7連続を含む国内ツアー新記録の13バーディーを奪い、ツアー最少ストロークに並ぶ61、11アンダーで首位に立った。悪天候のため初日が中止となった今大会は36ホールの短期決戦。2位の鈴木愛(27=セールスフォース)とは5打差で、東京五輪代表を視界に捉える今年5勝目へ、大きなアドバンテージを得た。

 バーディーを意味する白い丸印がズラリと並んだ。ホールアウト後、テレビ画面でツアー新記録達成を確認した稲見は「気持ち悪いなって。目が痛くなると思いました」と意外な感想を口にしながら笑った。

 大量の雨が降った後の中京GC。グリーンは軟らかい。パットの距離感に加え「タイミングが合わなくて悩みながら打ってました」とショットのリズム感にも不安を抱えながらスタートした稲見に大記録達成の予感はなかった。実際、1番で第1打を左のバンカーの先まで曲げ、4番では3パットのミスも犯していた。

 それでいて63の自己ベストだけなく、ツアー記録に並ぶ61を叩き出した。16番で4メートルの下りのパットがカップの左に外れ、連続バーディーのツアー記録には届かなかったが、プレー中は「打ちたいところに打つ」ことだけに集中。歴史的なバーディーラッシュを「あんまり驚きはありませんでした」と淡々と振った。

 今大会が4度目の首位発進。過去3度はいずれも優勝を逃しているが、今回は短期決戦だ。今年11戦4勝の稲見に、残り18ホールでの5打差は大きなリードとなる。優勝なら手にする世界ランキング・ポイントは18~19点。平均ポイントは3・4前後まで上がり、東京五輪代表2枠目を争う古江、渋野の成績次第では、初めて“圏内”に入る可能性もある。「出場したいっていう願望は凄くありますけどそこがゴールじゃない。目の前の1試合を大切に。このゴルフを引きずらず、また、新しいゴルフを」。記録ずくめの首位発進にも慢心はない。

 【稲見記録アラカルト】
 ☆1ラウンド最多バーディー 13バーディーで最多記録を更新。これまでの最多は具玉姫、森田理香子、諸見里しのぶ、キム・ヒョージュ、蛭田みな美、申ジエの6人が記録した11だった。

 ☆18ホールの最少ストローク パー72での61は、12年サントリー・レディース最終ラウンドで当時アマチュアだったキム・ヒョージュがマークした記録に並んだ。米ツアー記録はアニカ・ソレンスタムが01年スタンダード・レジスター・ピンの第2ラウンドでマークした59。この時のソレンスタムは8連続を含む13バーティーを奪っている。

 ☆連続バーディー 9番から15番まで7連続。諸見里しのぶ、成田美寿々が記録した最多連続「8」にあと1つだった。

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2021年5月23日のニュース