砂村光信氏 パナ、機動力ある坂手主将復帰心強い サントリーはバレットのラン解禁のタイミング注目

[ 2021年5月23日 05:30 ]

パナソニック・坂手主将
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 ラグビーの日本選手権兼トップリーグ(TL)プレーオフトーナメント決勝は23日、秩父宮ラグビー場で行われる。攻撃力のサントリーが単独最多6度目の優勝か、堅守速攻のパナソニックが最多タイ5度目の制覇か。国内最高峰の決戦を、スポニチ本紙評論家の砂村光信氏(元U―23日本代表監督)が展望した。

 パナソニックは準決勝から先発3人を入れ替えた。機動力があるフッカー坂手主将の復帰は心強く、フランカーのガンターはアタックが強烈で相手は止めるのに苦労するはず。WTBトゥポウは体が強くCTBもFBも可能。リザーブをFW6人と1人多くしたのは相手にボールを渡さないようポゼッションを高める狙いがあるとみられる。

 サントリーのメンバーは変わらず、CTBの13番は1年目の中野将を引き続き起用。サイズがあって手も長く、タックルを受けてもジャッカルされにくい。やや突っ込み過ぎて孤立しやすい梶村よりもボールを出せる選手と言える。注目はサントリーの戦い方だ。準決勝クボタ戦は相手FBの経験値の浅さを突きキックを多用したが、今回はカウンターで確実に前へ持っていくWTB福岡がいるだけに安易には蹴りづらい。蹴り合いでも、ボールを回されても隙を見せないパナソニックの守備をどう崩していくのか。

 今季のSOバレットは早めに蹴るかパスするプレーが多く、自分で突破するのは試合終盤だった。だが、決勝では早い段階からモール、ラックサイドのミスマッチを狙ってくる可能性もある。幅の広いステップでタックルを外し、スピードで振り切るランをいつ解禁するかに注目だ。

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