業師の宇良が初めて十両優勝 7月名古屋場所で幕内復帰確実「長かった」

[ 2021年5月23日 16:27 ]

大相撲夏場所千秋楽 ( 2021年5月23日    両国国技館 )

<大相撲夏場所千秋楽>宇良(左)は武将山を寄り切りで破る(撮影・小海途 良幹)
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 西十両2枚目の宇良(28=木瀬部屋)は西14枚目の武将山(25=藤島部屋)を寄り切り、12勝3敗で初めて十両優勝した。「最後までケガをせずに相撲を取れた。幕内に上がれる星を残せたのがうれしい」。業師らしさを発揮した。立ち合いで相手の視界をさえぎるように右手を開いて突き出すと、もぐり込んで相手右足を取りにいく。これを嫌った相手が引くところを右差しで一気に出た。

 自身の取組後、決定戦に備えて支度部屋で大銀杏(おおいちょう)を直している間に優勝が決まった。3敗で並んでいた西筆頭の千代ノ皇(29=九重部屋)が西11枚目の貴健斗(25=常磐山部屋)に押し出されて11勝4敗。周囲から優勝決定を知らされた。

 7月の名古屋場所では、右膝の負傷で全休を余儀なくされた2017年九州場所以来の幕内復帰を確実にしている。「長かったですね。長かったけど、自分の周りの方たちが支えてくださった。それを励みに頑張れた。感謝しています」。2度の右膝負傷で一時は序二段まで番付を落とした。「2回目のケガは悲しかった。半ば、あきらめていた。“凄く運が良くて1度、関取に上がれるかな”という気持ちで復帰したので。幕内に上がれるとは思っていなかった」。ここまでの苦労がねぎらわれる十両初優勝となった。

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