メジャー連勝へ松山、猛チャージ!6バーディーで41位から急浮上2差4位!68はベストスコア

[ 2021年5月23日 03:00 ]

米男子ゴルフツアー 全米プロ選手権第2日 ( 2021年5月21日    サウスカロライナ州 キアワアイランドリゾート=7876ヤード、パー72 )

第2ラウンドで4位に浮上した松山(AP)
Photo By AP

 6打差41位から出た松山英樹(29=LEXUS)は強風下で6バーディー、2ボギーでこの日のベストスコア68と伸ばし、通算3アンダーの4位に急浮上した。首位と2打差で、先月のマスターズに続くメジャー2連勝を視界に捉えた。メジャー5勝のフィル・ミケルソン(50=米国)と全英オープン覇者のルイ・ウェストヘーゼン(38=南アフリカ)が通算5アンダーで首位。星野陸也(25=フリー)と金谷拓実(23=フリー)は予選落ちした。

 大西洋を望むキアワ島に最大瞬間風速34メートルの風が吹いた日、ベストスコア68を叩き出したのが松山だ。490ヤードの6番パー4。米ツアーNo・1の飛ばし屋・デシャンボーが361ヤード地点まで飛ばすと、続く松山の打球は緩やかなドローの球筋を描きアウトドライブ。369ヤード地点からの第2打をピン右1メートルにつけ、バーディーを奪った。第1打、第2打ともに完璧。この日を象徴する1ホールだった。

 「ショットが凄く安定していたのでチャンスを多くつくることができた。いいゴルフができたんじゃないかな」

 パーオン率は75%で全体1位。スコアに対するティーショットの貢献度を表す数字も全体2位と、精度が際立つ。第1日の終盤に「イライラしながら打った」というショットが激変した裏にはホールアウト後の練習での技術的な「ちょっとした気づき」と、適応力があった。

 「風を考えて低い球とか。状態があまり良くないので、余計なことをすると大変なことに」。マスターズで見せた、コースや風に応じて弾道を操るショット。自身の状態を見極め、これをあえて封印した。「余計なことをせずにできたことは大きな自信」。理想の状態でなくとも上位に浮上する底力を見せた。

 首位と2打差で迎える決勝。3打差6位だったマスターズよりも好位置の週末になる。15年のジョーダン・スピース以来となるメジャー2連勝は間違いなく視界に入っている。「ちょっとしたことで、球を曲げることもできるようになる。そこは1回寝て、リセット。凄く大事なラウンドになるので頑張る」。メジャーを制した実力者がずらり並んだ上位にあって、最も勢いがあるのは、ただ一人メジャー連勝を狙える松山だ。

 ≪ショット関連指標軒並み上位≫松山は2日間合計のショットの部門別成績で軒並み上位につける。パーオン率は1位(75%)。フェアウエーキープ率は11位(71.43%)。ティーショットの貢献度を示すストロークゲインド(SG)オフ・ザ・ティー、30ヤード以上のショットの貢献度を示すSGアプローチ・ザ・グリーン、ショット全般の貢献度を示すSGティー・トゥー・グリーンでいずれも5位以内にランクされている。

 ≪マスターズの時より好位置≫首位と2打差の4位で大会を折り返した松山。3打差6位だったマスターズでは第3日に4打リードの首位に立ち、逃げ切った。マスターズ以前の米ツアー5勝のうち4つは最終日の逆転だった。00年以降の全米プロで第2ラウンド首位の選手は00年のタイガー・ウッズ(米国)から19年のケプカまで12度優勝している。

続きを表示

この記事のフォト

2021年5月23日のニュース