日本ラグビー更なる強化へ!23年W杯に向け「プロリーグ」に遅れは許されない

[ 2019年10月26日 09:30 ]

ONE TEAMの4年間(5)

清宮副会長を中心にプロリーグ創設が進む
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 開催国として大きなプレッシャーに打ち勝ち、史上初の8強入りを果たした今大会。次の4年間、そして23年フランス大会は、また別の険しさや課題に直面することが予想される。

 まずこの4年間の代表強化に大きく寄与してきたスーパーラグビー(SR)のサンウルブズは、20年シーズン限りで除外されることが決定済み。代表の主力クラスはもちろん、その予備軍や将来代表資格を得る見込みの外国出身選手を、SRを通じて強化する手立てが失われる。

 新たな選手強化の場として期待されるのが、日本協会の清宮克幸副会長を中心に、21年秋の創設を目指しているプロリーグだ。現状のトップリーグ16チームよりも参加チーム数を絞り、よりレベルの高い試合を増やすことが目的の一つだ。ただ、現状では21年のスタートが見通せているとは言えず、1年でも遅れることになれば、23年大会への影響も懸念される。

 今年7月に新リーグ構想を発表した清宮副会長は、「(代表は)世界基準の活動になる。今までのスペシャルな3年間はなくなり、世界のスタンダードに準ずる」と発言した。つまり、今年は2月から長期の代表合宿を行って選手を強化してきたが、新リーグ発足後は、リーグそのものが強化の場となり、これまでのような長期合宿は不可能になる。

 一方で日本ラグビー界にとって長年の課題とされる、高校、大学世代の強化体制は、数十年前からほぼ変化がない。それぞれの高校、大学に選手強化は依存され、各世代の代表活動をしようとも、学業優先のために辞退されるケースが頻発している。サンウルブズの除外が決まった直後、リーチも「日本に本当に必要なのは、ユース世代の強化」と語っており、抜本的な改革が待たれている。(特別取材班)

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2019年10月26日のニュース