“黄金世代”河本、暫定2位 「大人のゴルフ」で自己ベスト3打更新

[ 2018年9月1日 05:30 ]

女子ゴルフツアー・ゴルフ5レディース ( 2018年8月31日    岐阜県ゴルフ5CみずなみC=6545ヤード、パー72 )

6アンダーで暫定2位スタートとなった河本(撮影・井垣 忠夫)
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 女子ゴルフのゴルフ5レディース(賞金総額6000万円、優勝賞金1080万円)は8月31日、岐阜県瑞浪市のGOLF5カントリーみずなみコース(6545ヤード、パー72)で開幕した。初日は雷雨による競技中断のため42人がホールアウトできず、サスペンデッドとなった。そんな中、今夏のプロテストで一発合格を果たした日体大2年生の現役女子大生プロ・河本結(20=エリエール)がツアー競技での自己ベストを3打更新する66の好スコアをマークし、暫定ながら首位に2打差の6アンダー、2位と絶好のスタートを切った。首位は元世界ランク1位の韓国の実力者・申ジエ(30=スリーボンド)。河本と同じ黄金世代の小祝さくら(20=ニトリ)が17ホール終了時点で首位に3打差の5アンダー、5位と念願のツアー初優勝へ好位置につけている。

 大会直前の8月29日に20歳の誕生日を迎えた河本は「大人のゴルフをしたいなあと思いました」と10代のピンを狙う攻め一辺倒のゴルフを改めた。きっかけになったのは同じ日体大に通う1年後輩の弟・力(日体大1年)のプレー。その弟を応援するため先週の男子ツアー、RIZAP KBCオーガスタ2018を観戦。「弟とよく似てるんです。ゴルフが。弟がボギーを打つのを見て私もああなってるんだなと思いました。優勝した出水田さんのゴルフも見てコースマネージメントの大切さをあらためて感じました」4日間で15個のボギーを叩いた弟を反面教師に、グリーンの中央を基点に左右に振られたカップをそれぞれドロー、フェードと球筋を打ち分けることによって狙っていくプレースタイルに転換した。この日は前半のインコースこそパッティングに苦しみ、我慢のゴルフが続いたが、後半のアウトでは5番からの4連続を含む5バーディーを奪って一気に首位争いへ。グリーンを外したのは4番だけとショットが冴えた。

 河本が「大人のゴルフ」と呼ぶこのスタイル。ボールを操る高い技術がなければ実践するのは難しい。直進性の高い現在のボールとクラブではなおさらだが、このドローとフェードの打ち分けを河本はスイングを変えることなくアドレスとボールの位置で行っているという。今年1月から米国で研さんを積んだ目澤秀憲コーチの下、世界ランク3位ジャスティン・トーマス(米国)ら米男子ツアーのトッププロをモデルにしたボールの操作性の高い長いインパクトゾーンをつくるスイングに挑戦中。当初はスコアが80を超えることもあったというが、この日のようにここに来てようやく結果を伴うようになってきた。

 畑岡奈紗、勝みなみらと同じ黄金世代の1人だが「社会貢献できるような人間になりたい」という現役引退後の目標のために大学進学を選択。昨夏は学生生活を優先させ、プロテストは受験しなかった。この間、ジュニア時代からのライバルたちはプロの世界でそれぞれに成果を挙げ、大きな注目も集めていたが、河本は別路戦を歩みながらもしっかりと将来を見据えてキャリアを積み重ねていた。

 日体大体育学部で学んできた機能解剖学、栄養学、トレーニング論は1メートル63、58キロと体格的にそれほど秀でている訳ではない河本が目標の「世界」で戦うための体力強化やスイングづくりの理論的な基盤となっている。そして、何よりの財産は一足先に世界で活躍するクラスメートとの異種目交流。リオパラ五輪競泳日本代表の池愛里、ラグビー7人制女子日本代表の大竹風美子、サッカーのU―20女子W杯で初優勝を果たした日本代表GK福田まいらの存在がゴルフ界のライバルたちとはまた違う意味で大きな刺激となっている。

 「大学は行かなきゃいけないところじゃなくて行きたいところ。勉強して損はないじゃないですか」と笑う河本。ゴルフ場とキャンパスの行き来を楽しむ20歳に大きなチャンスが巡ってきた。

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