塚原夫妻、証拠音声ある!強気姿勢でパワハラ否定「お聞きいただければ分かる」

[ 2018年9月1日 05:30 ]

報道陣に答えながら自宅を後にする塚原副会長(撮影・白鳥 佳樹)
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 体操女子の宮川紗江(18)からパワハラ告発を受けた日本協会の塚原千恵子女子強化本部長(71)、夫の光男副会長(70)が31日、代理人弁護士を通じて文書で見解を発表した。宮川が7月15日の面談で同女子強化本部長の態度を高圧的としたことについて、会話を録音していたことを明らかにし、高圧的でなかった証拠になると主張。他にも宮川発言に反論する一方、謝罪の言葉も記した。

 宮川からの訴えにも、塚原夫妻は強気な姿勢を崩さなかった。7月15日、合宿初日の面談。宮川に「終始、高圧的だった」とされた千恵子女子強化本部長は会話を録音していたことを明かし、「録音内容をお聞きいただければ、私が決して高圧的な態度ではないということはお分かりいただける」と説明した。日本協会がパワハラ調査のために設置する第三者委員会に、音声データを提出するという。

 宮川への暴力行為があった速見佑斗コーチ(34)について、宮川は千恵子本部長から「あのコーチは駄目。だから伸びないの。私は速見より100倍よく教えられる」という発言があったとしていた。暴力行為を踏まえ「あのコーチは駄目」と言ったことは認めた同本部長だが、「100倍よく教えられる」は言っていないという。

 所属の垣根を越えて鍛える20年東京五輪強化プロジェクト参加を拒んだ宮川は、千恵子本部長から「五輪に出られなくなるわよ」などと圧力をかけられたと主張。足首の故障もあったことで「このような成績や現状のままだと五輪に出られなくなるわよ」という趣旨で伝えたことはあるとし、脅すような言い方ではないと強調した。自らが指導する朝日生命に勧誘していると言われたことも否定した。

 反論を重ねる一方、「私たちの言動で宮川紗江選手の心を深く傷つけてしまったことを本当に申し訳なく思っております」と謝罪。速見コーチに信頼を寄せる宮川とその家族に対し「宗教みたい」と言ったことには、千恵子本部長は「この言葉については不適切だと大変、反省しております」とした。光男副会長が宮川の主張を「全部うそ」と断じ、同本部長も「宮川選手の主張にはうそもある」と話した30日からは、ややトーンダウン。とはいえ、体操界を揺るがす大騒動は、終わりが見えない。

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