真央完璧SPで世界新!「世界最高ってやっぱりうれしい」

[ 2014年3月28日 05:30 ]

会心の演技に笑みがこぼれる浅田

フィギュアスケート世界選手権女子SP

(3月27日 さいたまスーパーアリーナ)
 世界新で夢舞台のリベンジだ。女子ショートプログラム(SP)で浅田真央(23=中京大)が、世界歴代最高得点となる78・66点で首位に立った。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決めるなど完璧な演技を披露し、キム・ヨナ(23=韓国)が保持していた78・50点を0・16点更新。16位に沈んだソチ五輪SPの悪夢を払しょくし、29日のフリーで4年ぶり3度目の金メダルを狙う。鈴木明子(29=邦和スポーツランド)は71・02点で4位、村上佳菜子(19=中京大)は60・86点で10位だった。

 ピアノの旋律が終わるまで待ち切れない。右腕をスラリと伸ばすフィニッシュの前に、会場を埋めた大観衆がスタンディングオベーション。浅田の会心スマイルが完璧な演技の証だ。5年ぶりに自己ベストを更新する78・66点は、キム・ヨナの78・50点を上回る世界新。「演技が凄く良かったので満足してうれしかった。得点もちょっと期待していた。いつも得点は気にしていないけど、世界最高って聞くとやっぱりうれしい」。自分に厳しい浅田の自己採点は珍しく「100点」だった。

 全ジャンプを失敗し、16位だったソチ五輪のSP。2分50秒を終えた時点で、金メダルは視界から消えた。この日の演技中、ずっと心の中で唱えていた言葉がある。「ソチで悔しかったんだ!悔しかったんだ!」。トリプルアクセルを今季初めてSPで完璧に決め、その後もノーミス。もし、五輪でこの演技ができていたら――。そんな「if」は、浅田の頭にはない。「ソチの悔しさがあったから(今大会で)できたかもしれないし。人生、何があるか分からないので」と笑った。

 ソチから帰国したのは2月25日。今大会に向け、数日の完全オフを挟み拠点の中京大での調整期間は約3週間あったが、浅田は2週間しかないと思い込んでいた。自身のスケートだけに意識が向きすぎるのか、関係者は「予定を間違えていることがよくある」と笑って明かす。「ソチから帰って1週間は疲れや時差で大変だった」と浅田は振り返ったが、自身が思っていたよりも調整時間が多くなったことで、仕上がりは万全。「悔しさを晴らしたい」という高いモチベーションも好演技につながった。

 昨年4月の国別対抗戦後、今季限りで現役引退の意向を表明。その後、2月25日の会見では「ハーフハーフ」とした。進退にも注目が集まる今大会。この日は引き際を意識しているのか、「今まで頑張ってきた自分のためにも、いい演技をしようと思った」と言った。29日のフリーは24選手中21番目に登場。「SP、フリーの両方でパーフェクトに“やりきった”と思える終わり方をするのが目標です」。4分間の完璧な舞いと金色のスマイルなら、競技人生のエピローグにふさわしい。

 ▽浅田のソチ五輪女子SP 冒頭のトリプルアクセルで転倒すると3回転フリップは回転不足、ループの3―2回転は単発の2回転に。5項目の演技点も伸びず、今季自己ワーストの55.51点で16位。首位のキム・ヨナ(韓国)と19.41点差で、金メダルは絶望的に。直前に地元・ロシアのソトニコワが会心の演技を披露、異様な雰囲気の中でミスを繰り返した。64.07点で3位だった団体女子SPでも直前に滑ったロシアのリプニツカヤが完璧な演技で、浅田は極度の緊張に襲われていた。

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