寺川 今季世界最高!「クイーン」の存在感

[ 2010年9月11日 20:07 ]

成年女子100メートル背泳ぎ決勝 59秒13の日本新で優勝した東京・寺川綾

 【千葉国体】男子平泳ぎの北島を「キング」と形容する日本代表の平井ヘッドコーチは、女子背泳ぎの寺川には「クイーンになってほしい」と言ったことがある。8月のパンパシフィック選手権では日本女子で、ただ一人個人種目のメダルを獲得。壁を突き破れない選手が多い中、存在感は際立ってきた。

 女子100メートル背泳ぎ決勝。「(前半は)28秒台で絶対入りたい」とのイメージ通り、50メートルの折り返しで既に日本新ペースの28秒86とスピードに乗った。後半も伸び、横を泳ぐ酒井を引き離してゴール。新型高速水着禁止後、女子の個人種目では初の日本新。しかも今季世界最高だ。万全の調整で臨んだわけではなかっただけに「びっくりした。会場がなんでどよめいているのかなって」と照れ笑いした。
 7月から水を効率的にとらえる新フォームに挑戦して「ストローク数が減ったと思う」とひとかきでより進むようになった。平井コーチの下で日々の目標設定を明確にして「トレーニングの中身も濃い」と充実感がある。上昇気流に乗った手応えがあるのか、普段は控えめな寺川が「次は日本人初の58秒台を出したい」と力強かった。

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2010年9月11日のニュース