また“定位置”の浜口 ロンドンへ必要な「野獣の心」

[ 2010年9月11日 09:03 ]

女子72キロ級3位決定戦で、スペイン選手を攻める浜口京子(上)

 【レスリング世界選手権】2年ぶりの世界選手権は2度の五輪と同じようにあと一歩の銅メダルに泣いた。浜口は依然、世界のトップグループにいることは証明したが、頂点に届かない現実に「もっと強くなりたい。もう一つ高いところにいきたい」と“定位置”にとどまる悔しさを口にした。

 好敵手アクフォ(カナダ)と対戦した準決勝は最終第3ピリオドに突入したが、勝負どころで慎重な戦いに終始。互いに無得点に終わり、クリンチ勝負で決勝点を奪われて「自分からポイントを取りにいかなければいけない」と反省した。

 マット上で気合十分のスタイルは昔から変わらないが、2003年までで世界女王に5度も輝いた当時の激しい攻めが鳴りを潜めている。昨年は長期休養で心身を充電し、復帰後は練習量を増やして「体力も技術も以前より間違いなく上がっている」と胸を張ったが、それでも勝てなかった。

 32歳のベテランは2年後のロンドン五輪で悲願の金メダルを目指す。これからの課題を聞かれると「気持ちです」と即答した。かつて外国勢に「ビースト(野獣)」と恐れられた攻撃性を取り戻せるだろうか―。(共同)

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2010年9月11日のニュース