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プロ魅せたシーバス60センチ 本命「ヒラ」空振り不満顔

[ 2021年6月4日 07:24 ]

60センチ弱のシーバスを釣った小泉さん
Photo By スポニチ

 【磯&堤防ガイド】神奈川県三浦半島・観音山下の磯へ釣行した。メジナの引きを楽しむ予定が、小サバの猛攻で大苦戦。一方、隣でシーバスを狙っていた若者は、見事に良型をゲット!(スポニチAPC・恩田 誠)

 この時季は水温がメジナに最適な高さにまで上昇するので、力強い引きが味わえる。大型との出合いは少ないが、中型メジナの数釣りが楽しめる。

 今回出掛けた宮川湾・観音山下の磯は潮通しが良く、根は複雑に入り組んでいて、メジナ釣りには格好のポイントが多い。私が大好きな釣り場だ。

 コマセを入れると多数の小型メジナが海面に湧き上がった。ハリスを2メートル程度にして、コマセと付け餌を同調させると、すぐに20センチ前後のメジナがヒットした。

 この時季は、とにかく数を釣り上げ、その中に良型が交じることを期待するといった釣りになる。

 が、いささかコマセが効き過ぎたのか、沖からは小サバの大群が磯際近くにまで押し寄せてきた。

 こうなると、メジナは餌取り競争に負けてしまったのか、コマセには反応を見せなくなった。結果、毎回、小サバがハリ掛かりすることとなった。

 仲間の一人は持参した青ノリを用いてメジナの当たりを待ったが、反応はほとんどなかった。

 相手が小サバ以外なら夕マズメ時が好機となるのだが、サバは夜行性が強いため、ますます元気良く集結してしまった。

 私たちが諦め始めた時分、すぐ近くの釣り座に入り、ルアーを投じ始めた若者の竿が大きく曲がった。彼の釣り座は、ハエ根が大きく張り出しているので取り込みは難しいのだが、さして苦労することなく釣り上げてしまった。

 60センチ弱のシーバスを仕留めたのは、プロアングラーでデュエル・フィールドスタッフの小泉貴久さん(31=鎌倉市)。この日は、東側に広がる「毘沙門の磯」から探り、夕方に好機となる観音山下の磯で狙う予定を立てていたとのこと。

 釣り座に、サラシが最も大きく払い出す場所を選んだのは、ヒラスズキ狙いだったからだそうだ。私たちが大苦戦を強いられた小サバの群れは、小泉さんにとっては最適な状態をつくり出したようだ。

 狙いはヒラスズキで、獲物は「平ではなく丸」だったので、満足度は高くなさそうに語ってくれた。その点に「プロの矜持(きょうじ)」を見た。

 ▼釣況・餌 シーサイド三浦(横須賀市長井)=(電)046(857)2863。

 ◯…この時季のメジナ狙いでは小魚に翻弄(ほんろう)されることが多いので、付け餌には練り餌やボイルオキアミなどの用意も必要かも。

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