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激流にも負けずアカムツ30センチ 本格化?犬吠埼沖でかわいい本命 波崎・はまなす丸

[ 2024年5月10日 04:30 ]

水深280メートルから顔を出した深海のルビー・アカムツ
Photo By スポニチ

 【釣っちゃろ】1月は釣果がいまいち。その後はシケ続きで出船できず。芳しい釣果が聞かれなかった犬吠埼沖のアカムツがやっと本調子に。ただ天気や波高予報は分かっても潮の速さは行ってみないと分からない。茨城県波崎・はまなす丸が浮かぶのはとろりと潮が流れる天国の海か、それとも激流地獄か。(長久保 豊)

 PEラインが船底をこする嫌な感触だ。それを回避しようと竿を前方に突き出すが腕力にも限界がある。水深280メートルに対して出ていった道糸は305メートル。船下に入り込み反対舷を越えて着底した。

 ゼロテンション?無理。誘い?200号オモリを一度でも底から離したら吹き上がって2度と着底しないだろう。当たりは確かにあった。曲がりこんだ竿先がツーッと。だがその主が底でひと暴れする本命なのか、ジ、ジ、ジと震えるユメカサゴなのか、プルプルするサバなのか全く分からない。この激流のせいである。

 「制限匹数(8匹)達成者3人。ついに犬吠埼沖が本格化」の報に集まった7人の精鋭。午前3時半に集合し、いざ日本一のホットスポットへ。「268メートルです。始めましょう」。堀田正巳船長のアナウンスで午前5時半に第1投。昼前から雨予報だったから、さっさと制限匹数を釣ってしまおうと気もはやる。

 だがあちこちで「聞いてないよー」の悲鳴が上がった。二枚潮に加え激流が仕掛けをもてあそぶ。

 「一日で変わっちゃうんだもんなあ。弱ったぞこりゃあ」。堀田船長は少しでも潮型のいい場所を探して移動を繰り返す。

 何度目かの「はい、上げて」の合図で全速巻きした仕掛けに25センチのアカムツがついていてオデコは脱出した。本命の当たりこそ少ないがメダイ、クロムツとゲストは多彩だ。

 こういう場合は着底からオモリが吹き上がるまでの速攻勝負が有効だったはずだが、午前10時になって冒頭のシーンに。3人の仕掛けを巻き込んで上がってきたのは30センチの可愛らしい本命。その後、起き上がりの午前11時直前に二枚潮が緩むが無念のタイムアップ。船中1~3匹。また谷間の日に当たってしまった。

 ≪低めのタナ攻め≫「人の釣り見て、我が釣り直せ」というわけではないが釣れている人を観察するのも重要なこと。この日、胴の間で竿を出していた堀田浩靖船長が43センチの良型を含め連発した時間があった。偵察に行くとバケツには3匹のユメカサゴ。いつもは捨て糸を長くして避けるはずだが。あえて低めのタナを攻め、それが正解だったということ。そのままマネしちゃうのがいい結果に結びつく。

 ≪電動リール必須≫犬吠埼沖ではPE3~4号を400メートル以上巻いた電動リールが必要になる。おまつりやサメ、クロムツ、スミヤキなどの歯の鋭いゲストもいるので予備リール、予備ラインは持参した方がよい。オモリは200号、竿はそれに対応したもの。本文にあるようにラインが船下に入っていく場合もあるのであまり短いものは不向き。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、波崎・はまなす丸=(電)0479(44)4627。集合時間は午前3時半、乗合料金は餌・氷付き1万3500円。

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