八代亜紀さん ハスキーボイスの女王逝く コンプレックスを生かし悲哀を表現 舟唄、雨の慕情…

[ 2024年1月9日 19:00 ]

2017年、阿久悠リスペクトコンサートで「雨の慕情」を歌う八代亜紀さん
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 「舟唄」「雨の慕情」などの名曲で知られる歌手の八代亜紀(やしろ・あき)さんが昨年12月30日に急速進行性間質性肺炎のため死去していたことが9日、分かった。所属事務所が公式サイトで発表した。73歳。熊本県八代市出身。葬儀は8日に執り行われた。

 昨年8月28日にブルーノート東京でバースデーライブを行い、いつもと変わらない歌声で観客を魅了したほか、昨年9月9日には埼玉県熊谷市での公演「日野皓正クインテット」にゲストとして登場していた。その3日後の同月12日に所属事務所を通じて膠原(こうげん)病を患っていることを公表し、年内の活動を休止することを発表していた。
 誰もが一度聞けば忘れらないハスキーボイスの持ち主。

 歌が好きだった父親の影響で幼少時代から地元のコンクールに出場。ただ、ハスキーボイスがコンプレックスだったというが、父親が買ってきた米国の「スモーキーボイスの女王」と呼ばれたジャズ歌手ジュリー・ロンドンの歌声をレコードで聞き、自信を持ち、歌手を志す。16歳で銀座のクラブに立ち、幅広い曲を歌った。

 同じクラブで歌っていた歌手三谷謙(のちの五木ひろし)に後押しされ芸能プロダクション入り。1971年に「愛は死んでも」でデビューした。

 八代さんの持つジャズの要素とハスキーボイスが、どこかに悲哀を漂わせ、聞く人の胸を打ち、73年に「なみだ恋」が大ヒット。79年の「舟唄」で地位を不動のものとした。翌80年には「雨の慕情」で日本レコード大賞を受賞した。
 

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