「鎌倉殿の13人」最終回“鎌倉の良心”三善康信の進言にネット胸熱!小林隆「法名善信 御仏と共に前進」

[ 2023年1月1日 18:30 ]

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」最終回(第48話)。承久の乱。老骨にムチを打ち“必勝の策”を唱える三善康信(左端)(C)NHK
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 脚本・三谷幸喜氏(61)と主演・小栗旬(40)がタッグを組み、視聴者に驚きをもたらし続けたNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は昨年12月18日、最終回(第48話)を迎え、完結した。話題のシーンを振り返る。

 <※以下、ネタバレ有>

 大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は大河出演8作目にして初主演に挑んだ。

 最終回は「報いの時」。北条義時(小栗)は北条泰時(坂口健太郎)を鎌倉方の総大将に据え、朝廷との“最終決戦”「承久の乱」(1221年、承久3年)に勝利。後鳥羽上皇(尾上松也)を隠岐島へ流罪とした。

 即出陣か、誰が総大将か。意見が割れる執務室に、三善康信(小林隆)が杖をついて現れた。

 「この坂東存亡の危機に、どうにかお役に立ちたいと思い、老骨にムチ打って参りました。今こそ、必勝の策を献上します」「時を無駄にしてはなりません。一刻も早く、出陣すべきです」

 政子(小池栄子)が「皆さん、三善殿の策で参りましょう」とまとめ、即出陣が決まった。

 小林隆は、三谷氏主宰の劇団「東京サンシャインボーイズ」(1983年旗揚げ、現在は充電期間中)時代からの盟友。今回は、三善康信役を時にコミカルに好演した。特に3代鎌倉殿・源実朝(柿澤勇人)に歌を教え、2人の絆に視聴者は感涙。“鎌倉の良心”による出陣ダメ押しは、胸熱の展開となった。

 番組公式ツイッターに公開された「かまコメ(撮影直前・直後の音声コメント)」。小林は「現代の倫理観からすると、信じられないことが次から次へと起こる中で、それでも生きていくために前を向いて進んでいく。剃髪して三善康信の法名が善信(ぜんしん)となって『三善康信 法名善信 御仏と共に前進』というダジャレみたいなモットー(笑)、標語みたいなものをつくって、キャッチフレーズというか、それは心に秘めながら、ずっとやっていたつもりなんですけどね。とにかくどんなことがあっても前に進むんだというね」と役作りの一端を明かした。

 「実はその前に流れは決まっていたところにダメ押しみたいな感じで、『こう来たか』とは思いましたけれども。そこがやっぱり一味違う三谷脚本の妙なのかな。『カッコいい決めどころだろ、本来は』と思うところをパッと返す、小気味いいなと思いましたね。『そんなことは分かってるわい』というツッコミじゃなくて、『素晴らしい。三善殿の考えていきましょう』と政子に言わせるところとか、やっていて楽しかったですね。歴史的シーンが楽しく膨らんだというか。印象に残っているシーンですね」

 迎撃プランもあったが、番組公式ツイッターによると、史書「吾妻鏡」の承久3年(1221年)5月21日の記事には「大江広元が『上洛と決めてから日がたち、異論が出ていました。日時を重ねていては心変わりをしてしまいます。今夜中に北条泰時一人であっても出立すれば、東国武士は雲が龍になびくように従うでしょう』と進言し、北条義時が特に感心しました」「政子が三善康信を招いて相談すると、康信は『関東の安否は今、最も重要な局面を迎えました。日数が経過してしまったのは怠慢であると言えます。大将軍一人でも、まず出発されるべきでしょう』と語りました」「広元と康信の進言を聞いた義時は『両者の意見が一致したのは神仏の御加護である』と語り、泰時に早く出発するように指示しました」とある。

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