大河「麒麟がくる」 NHK制作統括者「最終回は意外な形で終わる」

[ 2021年1月2日 14:30 ]

大河ドラマ「麒麟がくる」で、明智光秀(長谷川博己)と織田信長(染谷将太)が話す場面(C)NHK
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 【牧 元一の孤人焦点】NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の制作統括・落合将チーフ・プロデューサーに、2月7日放送の最終回に向けての見どころを聞いた。

 クライマックスで描かれる本能寺の変。これまでの映画やドラマと異なるのは織田信長と明智光秀の関係性だ。

 落合氏は「過去の大河では、信長という圧倒的なカリスマがいて、その部下として光秀や秀吉がいるという描き方がされてきた。しかし、この大河で、脚本の池端俊策さんは全く違う描き方をしていて、信長と光秀がここまで二人三脚でやって来た。信長と光秀がいて、そして、帰蝶がいて、亡くなった斎藤道三の影がある。信長にとって道三は岳父で、大きな存在だ。今回はその4人の物語で、その中心に権力者として信長が現れたという描き方をしている。その関係性が最終的にどうなるのか?その関係性の責任者の位置に光秀がいる」と話す。

 過去の作品では信長と光秀が上下の関係だったが、この作品では同列に近い関係。しかも、ここまでの物語を振り返ると、2人の内面的な結びつきが極めて強い。

 「このドラマでは信長は父親と距離があり、母親には全く愛されなかった。信長はそういう欠落感を埋めてくれる存在を求めていた。それが始めの頃は帰蝶で、権力を持っていくにつれて光秀が父的存在としてバックアップしてきた。光秀は信長の半ば父。信長はいつも保護者、後ろ盾を求めている。第38回(昨年12月27日放送)で、2人が対立して、その後、信長がにやっと笑って、仲直りするシーンがあった。あれはまさに仲の良い兄と弟、仲の良い父と子の関係性を表している」

 光秀が本能寺の変を起こす動機には、さまざまな仮説がある。この作品における動機をこの段階で推察するのは難しいが、2人の関係性が重要なポイントになるとみられる。

 「最終回は意外な形で終わる。意外と言っても『まさか、こんなことを?』ということではない。そこは史実にのっとる形になる。信長と光秀の関係性にどう片が付くのか。その関係性が駒や帰蝶ら多くの登場人物にどのような結末を与えるか。あくまでも中心は信長と光秀の関係性だ。池端さんの台本は『ストーリー』ではない。台本がきめの細かく、細工物みたいなところがある。池端さんが書いた台本をベースに、演じる長谷川博己さんや染谷将太さんらが結集し、そこに音楽も入って、立ち上がってくるものがある」

 最終回に向けて注目するポイントはどこか…。

 「帝(みかど)に対する信長の態度だと思う。光秀は将軍や帝というフレームに対する態度によく怒る。国の在り方に対する信長の野放図さに、いかがなものかと考える。それは光秀が何かを決める時の構成要素の一部になる」

 最終回まで残り約1カ月。目が離せない展開が続く。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局デジタル編集部専門委員。芸能取材歴約30年。現在は主にテレビやラジオを担当。

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