“異例”の「紅白」に手応え 実施本部長「無観客だからこそ実現したNHKホール改造」

[ 2021年1月2日 13:00 ]

東京・渋谷のNHK社屋
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 新型コロナウイルス感染拡大防止のため史上初の無観客開催になった昨年大みそかの「第71回NHK紅白歌合戦」(後7・30~11・45)第2部(後9・00~11・45)の平均世帯視聴率が40・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが2日、分かった。2部制になった1989年以降、歴代最低だった前回の37・3%から大幅3・0ポイント上昇。2018年の41・5%以来、2年ぶりに40%台の“大台”に回復した。コロナ禍による“巣ごもり”が影響したとみられる。第1部(後7・30~8・55)は34・2%。前回の34・7%から0・5ポイント減となった。

 コロナ禍で迎えた“異例”の紅白。同局実施本部長の二谷裕真氏は書面を通じて「ほんとに紅白はできるんだろうか、いや、やっていいんだろうか、、、新型コロナウイルスの猛威に、何度となくそんな気持ちにさせられました」と打ち明け、「それでも、『今こそ歌おうみんなでエール』、私たちが紅白に託した思いは、ご出演くださったみなさんのお力を借りて届けることができた、、、放送してよかったと、今は誇りを持って、そう思います」と喜んだ。

 史上初の無観客での開催で、放送時間も15分短縮するなど、コロナ禍での開催方法を模索。通常、NHKホールから生放送しているが、今年はNHK放送センター全体が舞台に。NHKホール、局内最大の広さを誇る101スタジオ、オーケストラスタジオ、審査員ルームの4会場をメーンに各会場のステージならではの演出が手掛けられた。

 二谷氏は「無観客だからこそ実現したNHKホール改造ともいえるステージは、全方位からカメラが映し出す見たこともない映像を生み出しました。また、別スタジオをオーケストラスタジオとして、性格の全く異なったステージを作ることもできました」と手応え。「そんなこれまでにない紅白の空間で、内村光良さん、二階堂ふみさん、大泉洋さんら司会陣は、司会陣は、縦横無尽に絶妙のコンビネーションを見せてくださいました」と称えた。

 続けて「第71回紅白歌合戦は、いくつもの制限の中で、新しいスタイルを模索しその片鱗をつかんだのかもしれません。無事放送できたことが奇跡のようにも感じます。改めて、全ての出演者のみなさん、そして全国の視聴者のみなさまに心より感謝申し上げます」と謝意を伝え、「今年が晴れやかな年となりますように」と結んだ。

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