なんばグランド花月 110日ぶりに劇場公演を再開 桂文枝「いつか満員になる日がくるのを願って」

[ 2020年6月19日 11:22 ]

110日ぶりに再開した「なんばグランド花月」の公演前にあいさつした(左から)中田カウス、桂文枝、西川きよし、桂文珍ら大御所4人
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 大阪・ミナミの“笑いの聖地”「なんばグランド花月(NGK)」が19日、劇場公演を再開した。3月2日から新型コロナ禍で休館して以来110日ぶりに観客を動員しての公演。開演前に、桂文枝(76)、西川きよし(73)、中田カウス(70)、桂文珍(71)ら大御所4人が勢揃いしてNGKの舞台に上がり「いつか満員になる日がくるのを願って頑張ります」と文枝が意気込みを語り、「大阪が元気かどうかの指針は、なんばグランド花月が営業してるかどうか」とカウスがアピールした。

 4人とも70歳超のレジェンドたち。「感染したら危ない人ばかりやから」とカウスが笑わせた。「最後に舞台に上がったのは2月10日だったか。やっと舞台に立てて嬉しい」と文枝は長かった休館を思った。きよしは「毎日、ラジオ体操をやって体力が付きました」と力こぶ。4人の間にはアクリル板が立てられ“隔離”されての舞台。「まるで(競馬の)ゲートインみたい。キタサンブラックになったみたいな気持ち」と笑い「今こそ、小さなことからコツコツと。大きな笑いを皆さんに」とお得意のフレーズを披露した。

 文珍は「3月の国立劇場以来の舞台は感無量です」と喜び「着物が冬物から夏物に替わってました。長い間やった」と長かったブランクを振り返った。また、自身の“文珍”の芸名に引っかけて「桂ワクチンを襲名しようかと。まだ、早いですか」と爆笑をさらい、さらに「河井案里でした」と締めくくった、

 復活公演初日は2公演。通常858の客席は、ソーシャルディスタンス1・8メートルを空けて、1回目の公演は1階席の70人のみ。2回目公演は2階を合わせて定員112席とされた。この日はセレモニー後に文枝、きよしに加え、トミーズ、ティーアップ、テンダラー、笑い飯、モンスターエンジン、ミルクボーイ、学天即らが登場した。トップを務めたM―1王者・ミルクボーイの2人は、スタンドマイク2本に、コンビの中間に設置された高さ約2メートルのアクリル板をはさんで「もなか」「オーバーオール」ネタのスペシャル版を披露。途中で詰まるシーンも見られたが、久々にファンの爆笑が笑いの聖地に響き渡った。また、公演は同時にオンラインでも生配信された。

 新型コロナウイルス感染拡大抑止のため、吉本興業は3月2日から直営劇場公演や主催興行、イベントを全て中止や延期。3月6日から、全国の劇場から1日約12時間に渡って無料ネット生配信をしていたが、緊急事態宣言発令後の4月8日から、ネット配信などすべてを中止していた。緊急事態宣言解除後、6月6日からよしもと漫才劇場、よしもと∞ホールで無観客での有料配信を開始した。この日からNGK、ルミネtheよしもと、よしもと幕張イオンモール劇場が公演を再開した。

 NGKでは7月12日まで金曜が本公演2回、土、日曜が本公演3回。また、22日からの月~木曜は夜の特別公演の有料配信を実施する。

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2020年6月19日のニュース