田崎史郎氏 党本部から案里容疑者への1・5億円に「総理か幹事長のどちらかが出せって言わない限り」

[ 2020年6月19日 10:25 ]

フジテレビ社屋
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 政治ジャーナリストの田崎史郎氏が19日、フジテレビ「とくダネ」(月~金曜前8・00)に出演。昨年7月の参院選広島選挙区を巡り、検察当局が18日に公選法違反(買収)の疑いで前法相で衆院議員の河井克行容疑者(57)=広島3区=と妻で参院議員の案里容疑者(46)を逮捕したことに関連し、案里容疑者の広島選挙区についてコメントした。

 2人の逮捕容疑は、昨年7月の参院選で案里容疑者を当選させるため、夫妻が共謀して同年3月下旬~6月中旬ごろ、5人に計170万円を渡した疑い。また、克行容疑者は同年3月下旬~8月上旬ごろ、91人に対して116回にわたり、計約2400万円を渡した疑い。参院選の案里容疑者の選挙活動は、克行容疑者が実質的に取り仕切った。擁立は首相官邸の主導だったとされ、党本部は安倍首相と不仲説のあった自民党現職・溝手顕正氏側の10倍にあたる1億5000万円の資金を夫妻側に提供。安倍首相の秘書らも選挙支援に回った。

 田崎氏は、案里容疑者の広島選挙区について「広島県は宏池会、旧宮沢派、今の岸田派の牙城といわれていて溝手さんはそのメンバーなんですね。だから宏池会は宏池会として十分(当選できるだけの票を)取れるだろうと。どうやって2人目を当選させるかっていうことで苦心惨憺(さんたん)していて」と状況を説明。その上で「菅官房長官が選挙区に入ったんですが、街頭宣伝車に乗ってやるわけなんですが、その街頭宣伝車を自民党広島県連が貸さなかったっていうんで菅さんが頭来るっていうね、そういう積み重ねがあったんです」と解説した。

 キャスターの小倉智昭氏(72)から「こんなにも人によって金額に開きが出てくるって例はままあることなんですか?」と、案里容疑者と溝手氏の選挙資金の差について聞かれた田崎氏は「重点区とした場合、金額の開くは出てくるんですが、これほどの開きは極めて珍しいと思います。これだけの金を出すためには、総裁である安倍総理か二階幹事長のどちらかが出せって言わない限り出る金じゃないです。これは」と話した。

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2020年6月19日のニュース