仲邑菫初段 男性棋士に2連勝 「第76期本因坊戦」予選Cで山本賢太郎五段破る

[ 2019年10月3日 17:40 ]

山本賢太郎五段に勝利した仲邑菫初段
Photo By スポニチ

 囲碁の最年少プロ、仲邑菫初段(10)が3日、大阪市の日本棋院関西総本部で打たれた第76期本因坊戦予選Cで、山本賢太郎五段(38)に232手で白番中押し勝ちした。山本は仲邑がプロデビュー戦で黒星を喫した大森らん初段(17)の師匠。仲邑が遂げる急成長が、弟子には負けたが師匠には勝つ逆転現象を実現した。

 内容を問う質問に「まあまあ」とした仲邑は、勝利を確信した局面について「最後」とはにかみながら応じた。昼食には持参したプルコギ、卵焼き、ほうれん草のごまあえなどのお弁当でエネルギー補給。午前10時の対局開始から昼食休憩を挟んで終局は午後5時33分。「この碁に関してはチャンスを与えてもらえなかった」。そう山本をうならせ、公式戦の勝敗を5勝3敗、男性棋士には2連勝とした。

 対局を見守った井山裕太4冠(30)の師匠、石井邦夫九段(77)は「今まで見た仲邑さんの囲碁では最高の内容。主導権を握って終盤ヒヤッとしたが読み切っていた」と絶賛。「1日寝れば強くなっている。10歳の井山はまだ入段してなかったが、一概に比較できないけれどだいぶん強い」とその将来性に確信を得た様子。本因坊戦は囲碁の3大棋戦の一つで仲邑が3大棋戦の予選を打つのは初めて。

続きを表示

2019年10月3日のニュース