天野義久“アストロズ優勝コーチ”のエール 明大魂で田村よ前へ!

[ 2019年10月3日 08:00 ]

ラグビーW杯2019

ドラマ「ノーサイドゲーム」でも熱い演技を見せた天野義久
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 ラグビーを題材にしたTBSドラマ「ノーサイド・ゲーム」などに出演した俳優で元明大ラガーマンの天野義久(46)が2日、ラグビーW杯で奮闘中の日本代表チームにエールを送った。5日のサモア戦(愛知県豊田市・豊田スタジアム)のキーマンには明大の後輩であるSO田村優(30)を指名。「前へ!」の明大魂でサモアを撃破することを期待した。

 明大からサントリーへ進み、7人制ラグビーでは日本代表にもなった天野。5日のサモア戦で最も注目している選手として、明大の後輩でもある田村の名前を挙げた。「サモアは個々の身体能力が高く、前に出たがる選手ばかりのチーム。逆に組織は苦手。サモアの圧力を止めて、田村がフリーでボールをもらうと生きる」。相手が屈強であればあるほど故・北島忠治元監督が掲げた明大魂の代名詞「前へ!」の精神がものをいう。田村にはゴールへの近道を突き進んでほしい――。だからこそ「前へ!の精神を忘れずに、明大魂を見せてくれ」とエールを送った。

 日本代表チームとの親交も深く、9月30日にはサントリー時代の同僚で「慎さん」と呼ぶ長谷川慎スクラムコーチと電話で話をしたという。アイルランド戦で勝利した翌29日、チームが試合会場の静岡から東京駅に移動した際、バス乗り場に向かう途中で多くのファンが花道をつくって拍手で出迎える一幕があった。かつてないフィーバーぶりで、長谷川コーチも「こんなのは初めてで、盛り上がりが違う」と興奮気味に話していたという。長谷川コーチはアイルランドの重量FWを押し返した日本のスクラム陣を築き上げた立役者。8人の同調性を徹底的に追求し、一人一人の力は劣っても押し勝つスクラムで世界2位を倒した。天野は「前半35分、スクラムでアイルランドに勝ちペナルティーを取った。圧倒的に相手が強いといわれている中でこれは凄いことで、試合のターニングポイントだった。タックルの成功率やボールの支配率も日本が上回った。勝利は奇跡ではなく、本当に強くなった結果だ」と我がことのように胸を張った。

 ドラマ「ノーサイド・ゲーム」に登場する、アストロズのコーチを演じた際も、これまでラグビーに興味のなかった人から「ラグビーファンになりました」と声を掛けられたという。元ラガーマンとして「W杯でラグビーにこれだけ関心が高まった。それだけでうれしい」とかつてない喜びを感じている。さらなる高みへ。自らも「前へ!」の精神でサモア戦を応援する。

 ◆天野 義久(あまの・よしひさ)1972年(昭47)11月22日生まれ、東京都出身の46歳。国学院久我山高から明大に進み、大学選手権で2回優勝。卒業後はサントリーで活躍したほかオーストラリアやイギリスのチームに所属。ポジションはフランカー、No・8。2010年から俳優として活動し、TBSドラマ「陸王」などに出演。1メートル83。

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