谷川九段 王将戦展望語る 藤井七段へ「1局勝てば勢いに乗ることはある」と期待

[ 2019年9月29日 19:30 ]

将棋文化検定の答案を解く(左から)谷川浩司九段、山崎隆之八段、村田智穂女流二段
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 将棋の谷川浩司九段(57)が29日、第69期大阪王将杯王将戦の挑戦者決定リーグ初戦、三浦弘行九段(45)戦に30日、先手で臨む藤井聡太七段(17)らについて展望した。「実力アップさせるいい機会。1局勝てば勢いに乗ることはある」。藤井への期待を語った。

 谷川は今月1日、2次予選3組決勝で藤井と公式戦初対局。57手で敗れ、6期ぶりのリーグ入りを逃した。谷川は同リーグに現役最多の20期参戦。熟知する今リーグについて、指摘するのが藤井以外の6人が名人、もしくは名人戦挑戦権を争う順位戦のA級棋士ぞろいである点。リーグ戦のため全員と指すことも確定済みとあって「相手はトップ棋士そろい。そこがトーナメントと違ういい点」と読み解いた。

 自身も1982年、翌年明けから始まる第32期の挑戦権を争い同リーグに初参戦。当時20歳の谷川は中原誠十六世名人、故米長邦雄永世棋聖、加藤一二三九段らと2勝4敗だった。

 翌年加藤から、保持する名人を奪取する躍進を見せることになるが、当時を振り返り「たまたま順位戦に星が集まって挑戦できただけ。トップとの力の差を感じていた」とした。谷川将棋の代名詞「光速の寄せ」は健在だったが、「曲線的で手厚い指し回しへの技術はなかった。そこへの課題が見つかったのが収穫」と回想し、すでにトップ棋士の一人と評価する藤井に37年前の自身を重ね合わせ、挑戦権争いの「本命を豊島将之名人、対抗は広瀬章人竜王」とした。

 では藤井の挑戦権獲得の可能性は? 数字について明言しなかったが三浦戦の動向には注目していると明かした。「三浦さんはきちんと準備して臨む作戦家です」。8月11日の両者の初対局、JT杯。三浦は変則的な相横歩取りへと藤井を誘導し、180手の熱戦を制した。「藤井さんの経験のない形へ引っ張り込んだ。昔はやった戦型でした」。藤井の数少ない弱点、経験値の争いへ。今回はさらに先手後手が決まっているためあらかじめ作戦を固めて臨むことができる。であればこそ、三浦戦を突破し「本命豊島、対抗広瀬」の構図に風穴を開ける飛躍を待望していた。

 ≪谷川“サービス問題”にニッコリ≫谷川はこの日、東大阪市の大阪商業大で将棋文化検定の最難関、Aコースを受検した。「サービス問題があった」と笑みをこぼしたのが「“谷川九段が一番獲ったタイトルは?”。これだけは間違えるわけにはいかない」と50問中、半分ほど自信があったという答案を提出。一番獲ったタイトルは王位の6期だった。合否は後日発表で「将棋の日(11月17日)が誕生日の女流棋士は誰?」などには苦戦したと明かし、「江戸時代の問題も多かった。この世界に入って50年、歴史的に学ばないといけないことが多かった」と次回以降の課題を指摘した。

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