安室奈美恵 時代の寵児として現れ25年 「平成の歌姫」貫禄の引退劇

[ 2018年9月17日 06:30 ]

安室奈美恵ラストライブ ジョリン・ツァイ(左)と歌う安室奈美恵
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 16日に引退した安室奈美恵(40)の最大の功績は「平成」という時代を象徴する歌姫であり続けたことだ。公私ともに浮き沈みを経験しつつ、己を信じて自分を磨き続ける“強さ”を持っていた。時代の寵児(ちょうじ)として現れ25年。平成最後の年に、時代を再び自分の元にたぐり寄せ「歌姫」の座を揺るぎないものにした。

 10〜40代の4年代にわたるミリオンセールス(オリコン調べ)は前人未到の快挙。データも示す通り、安室はアーティスト性を変えながら、常にカリスマ性を保ち続けた。

 95年に「TRY ME」でブレーク。格好良さの中に可愛さを取り入れたファッションで「アムラー現象」を起こしたが、その時はまだ「時代の寵児」にすぎなかった。97年にSAM(56)と結婚し翌年に出産、同年の「NHK紅白歌合戦」で、瞬間最高視聴率を記録しての復帰までが最初の全盛期だ。

 20〜30代にかけては「トップとは言えない位置にいた」と音楽関係者。浜崎あゆみ(39)らレコード会社の後輩やR&Bで革命を起こした宇多田ヒカル(35)らが台頭。「CD売り上げも伸び悩むようになった」(関係者)という低迷期も経験した。

 「沖縄から東京に出てきても、すぐ帰ってくる人が多い。でも私は帰らない」と下積み時代から公言していた安室は、ここで時代の移ろいに戸惑いながらも、自分を信じて前に進み、磨き続ける強さを見せる。02年ごろからは海外志向もあり、世界で通用するレベルまで歌と踊りのパフォーマンスを向上させることに尽力した。

 特筆すべきは、99年に母の死去、02年に離婚を経験するなど、苦難を乗り越えながらも、アーティストとして自らを追い込み続けたことだ。「流行や周囲の環境変化などに左右されやすい傾向がある」(関係者)という女性のソロ歌手にとって、とりわけ私生活の浮き沈みは大きく影響する。その中でプロフェッショナルの在り方を体で示した。

 2時間以上、ノンストップで歌ってダンスするライブは、年々凄みを増し続けた。ママとして子育てし、女性として恋もし、かつライブで見せるカッコイイ姿は新たなファン層を取り込み、広い世代に「安室」というアイコンを定着させた。

 平成の世に現れた他のどの歌姫も、安室ほど長い期間を第一線で過ごせてはいない。安室は時代のあだ花に終わらず、平成が終わる年に再び社会現象を起こしてみせた。「平成の歌姫」の名にふさわしい貫禄の引退劇となった。

 ≪ベスト230万枚≫15日付のオリコンデイリーランキングによると、最新アルバム「Finally」の累積売り上げ枚数が230・9万枚に達した。最後のドームツアーを収録したDVD&ブルーレイは157・7万枚の売り上げを記録。また名曲「Hero」は、15日付のオリコンデイリーデジタル(単曲)ランキングで1位を獲得。10位には「Get Myself Back」もランクインし、2作同時にトップ10入りを果たした。

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