関本賢太郎氏 立ち上がりの16球連続直球勝負 才木―梅野の阪神バッテリーが勝利の流れつくった

[ 2023年5月22日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神4-1広島 ( 2023年5月21日    甲子園 )

梅野(右)と才木はお立ち台で「あさっても勝つば~い」(撮影・大森 寛明)
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 【関本賢太郎 視点】阪神・才木―梅野のバッテリーの立ち上がりは16球連続の直球勝負だった。この試合に懸ける2人の思いがしっかりと表れていた。終盤の抑え投手のようなスピード勝負。2番・中村貴のところで変化球も試すのが普通の入り方だが、徹底して直球にこだわった。バッテリーとしてこれは最初から決めていたはずだ。

 初回は19球中、16球を、2回も14球中、11球が直球だった。これが7回途中まで才木を好投させる流れをつくった。(1)直球で攻めることで4月30日以来、21日ぶりの先発への不安を払拭する(2)腕を強く振るフォームをマウンドで確認する(3)広島打線に直球を強く印象づける、という効果にもつながった。6回無死一塁でも中村貴を二ゴロ併殺、秋山を空振り三振と中盤でも決め球は直球だった。梅野の経験値を感じさせるリードだった。

 青柳が2軍再調整となっただけに、才木が勝ったことは大きい。ローテーションの5番手にメドが立ち、梅野が打撃でも2安打3打点ときっかけをつかんだことは今後にも好影響するはずだ。

 3番手に岩貞を連投で投入した岡田監督の継投にも意図が見えた。当たっている左の松山の代打での出番を岩貞起用で封じ込めた。相手に切り札を使わせないベンチワークだった。(スポニチ本紙評論家)

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