近大が大逆転V! 主将・坂下が号泣MVP「嫌われ役も主将の使命」打率2位でけん引

[ 2023年5月22日 19:37 ]

関西学生野球最終節3回戦   近大5―1関大 ( 2023年5月22日    わかさスタジアム京都 )

<近大・関大>優勝しナインに胴上げされる近大・坂下主将(撮影・亀井 直樹)
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 近大が関大を5―1で下して昨春以来2季ぶり49度目の優勝を決めた。全日本大学野球選手権大会(6月5~11日の7日間、神宮球場、東京ドーム)の出場権を2年連続で獲得。5日の1回戦で北陸大学野球連盟代表の福井工大と対戦する。

 主将の坂下翔馬(4年)が最優秀選手賞を受賞した。最終戦こそ4打数無安打ながら、リーグ2位の打率・419(43打数18安打)と1番打者として貢献。5―1の9回の遊撃守備中からこらえきれずに涙を流し、優勝が決まると号泣してマウンド付近にできた歓喜の輪に駆け寄れないほど。「主将として上手くいかなかったことを思い出すと、涙がこみ上げてきました。信じていれば、何かが起こるのだなと感じました」と開幕3連敗からの逆転優勝を喜んだ。

 19年U18W杯では佐々木朗希(現ロッテ)、奥川恭伸(現ヤクルト)らがそろう黄金世代の中でも主将を務めたキャプテンシーの持ち主。大学では「4学年の思いを一つにするのは難しかった。チームを一つの目標に向かわせるのが僕の仕事。嫌われ役も主将の使命。こういう結果になればオッケーです」と振り返る苦労がMVPとなって報われた。

 最終節は3位で迎え、1敗すれば春連覇の可能性が完全消滅する土俵際からの逆転優勝。田中秀昌監督は「3連敗スタートとなったが、選手が諦めず、主将を中心に執念を持って戦ってくれた」と称えた。

 ◇坂下 翔馬(さかした・しょうま)2002年(平14)2月13日生まれ、奈良県香芝市出身の21歳。小学1年に五位堂スポーツ少年団で野球を始め、中学は奈良葛城ボーイズで遊撃手。智弁学園では1年夏に背番号14でベンチ入りし、3年夏の県大会で1大会最多記録となる5本塁打。2年春、3年夏に甲子園に出場し、19年U18W杯で主将。近大では1年秋から遊撃のレギュラー。50メートル走6秒2、遠投90メートル。1メートル65、70キロ。右投げ左打ち。

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