【虎番アレコレ】阪神・坂本　才木への極端なリードに2つの狙い　初球から3球連続カーブ要求の理由は

＜練習試合　日本ハム2軍・阪神2軍＞4イニングを無失点に抑え、笑顔で坂本（左）と話す才木（撮影・成瀬　徹）
Photo By スポニチ

　極端なリードに映った。阪神・坂本は、24日の日本ハムとの2軍練習試合で、才木に初球から3球連続でカーブを要求して追い込む場面があった。今季ローテ入りが確実な右腕にすれば見せ球に近い球種だ。それをあえて続けた理由が気になった。

　「シーズン中もこういう配球があると、才木に準備をさせたかった」。カーブは、才木が力を入れる球。うまくちりばめられれば、投球が楽になるという捕手目線のメッセージが込められていた。

　理由はまだある。坂本は数度「データに残る」と口にした。バックネット裏と画面の向こうで目を光らせるスコアラーに、“今年はカーブを使う”と印象付けたかったようだ。

　賢い坂本のことだから、話したことが字になり、敵チームが目にすることも想定しているだろう。化かし、だまし合いのプロの世界。極端なリードは巡り巡ってどんな形で実を結ぶのだろうか。（倉世古　洋平）