ピッチクロック違反で衝撃の幕切れ 9回裏2死満塁フルカウント、投げずに試合終了にファンはブーイング

[ 2023年2月26日 10:43 ]

ブレーブスのブライアン・スニッカ―監督(一番左)(AP)
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 25日(日本時間26日)にフロリダ州ノースポートで行われた、レッドソックス―ブレーブス戦は、ピッチクロック違反で試合終了、7923人のファンがブーイングの幕切れとなった。大リーグ公式サイトが報じた。

 6―6で迎えた9回裏、後攻のブレーブスは2死満塁のチャンス。打者は左打者のカル・コンリーでフルカウントになっていた。レッドソックスのエリー・マレロ捕手は大声で内野に指示を出してから、ピッチコム(サイン伝達のための電子機器)でロバート・クィアトコースキー投手にサインを出し、しゃがむのが遅くなっていた。ただルールは、捕手については残り9秒でボックスの中にいればよく、立っていても構わない。一方で打者は残り8秒で投手に正対し、打つ準備ができていないといけない。

 残り8秒が過ぎ、ジョン・リブカ球審が両手を上げ、プレーを止め、「タイムアウト(時間切れ)」を宣告。コンリーは四球になったと勘違いし、一塁に向かって走り始めたが、球審はコンリーを指さし、三振を宣告。引き分けで試合が終わった。2死満塁のチャンスにエキサイトしていたブレーブスファンは一転、大ブーイングになった。

 コンリーは残り8秒の時点で準備ができていなかった。バットの先で本塁ベースをトントンと叩いたあと、投手に向かって構える一連の動作の途中だった。ブレーブスのブライアン・スニッカー監督は「こういうことがあるから、今のうちから(新ルールで)始めておかないといけない。何が起こりうるのか、事前には予測しきれないからね」と話している。一方レッドソックスのアレックス・コーラ監督は「我々は時計を見ながら、何かありそうだなと話していた。2死満塁、フルカウントだから捕手は立ち上がって内野手に走者がスタートを切るぞ、一塁でアウトをと声をかける。そして残り9秒までに捕手のポジションに戻らないといけない、で、こういうことが起きた」と分析している。

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2023年2月26日のニュース