松坂大輔氏　侍・佐々木朗投手はもうWBCが開幕しても大丈夫！異次元の直球に驚いた

壮行試合   日本代表8－4ソフトバンク （ 2023年2月25日    サンマリン宮崎 ）

＜侍・ソ＞初回を無失点で終えてチームメートに出迎えられる佐々木朗（右から2人目）＝撮影・平嶋　理子
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　【平成の怪物が行く　松坂大輔の探球】2月のこの時期にこれだけのボールを投げられる。佐々木朗投手の投球、特に直球には本当に驚きました。明日、WBCが開幕しても大丈夫なのでは、と思わされたぐらいです。うなりを上げるような異次元のスピード。腕も振れていましたし、あとはこの状態を本番まで維持してくれれば。かなりレベルの高い仕上がり具合だと感じました。

　直球は文句なし。テーマは変化球の精度だと思って放送席から見ていました。唯一の失投は2回、ホーキンス選手への4球目。スライダーが真ん中高めに浮きました。仮に1試合で100球前後を投げて、たった1球の失投をホームランされることがあるのが野球です。ダルビッシュ投手にアドバイスをもらうなど練習中の球種。ただ、その後に今宮選手から空振り三振を奪ったスライダーは外角低めに決まり、速さ、曲がり幅ともに素晴らしかった。フォークもスピードがあり、申し分なかったですね。

　2イニングとも13球ずつで計26球。球数制限がある本番を考えても非常にいいペースでした。球数が少ない最大の理由は、どんどんストライクゾーンで勝負ができているから。直球がファウルにならず、空振りを取れているのも球数が少ない理由の一つです。イメージでいえば現役時代の上原浩治投手、岩隈久志投手でしょうか。制球がよく、テンポよくゾーンで勝負する。この投球なら、佐々木朗投手も本番で長いイニングを投げることが可能だと思います。（スポニチ本紙評論家）