今年はぶれない…ソフトB・リチャードの変化「結果を欲しがり過ぎない」ルーティン継続で好結果

[ 2023年2月26日 08:00 ]

ソフトバンク・リチャード
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 合言葉が変わっていた。ソフトバンクのリチャード内野手(23)のことだ。昨季までのお立ち台。新型コロナウイルスのまん延防止の観点から「手洗い、うがい、リチャード!」と叫んでいた巨漢に、今春キャンプから変化が見られる。

 「トイレ、シャワー、朝食、(タクシー)出発のルーティンを、大事に守っています」

 師匠でもある西武・山川からオフの自主トレ中に「常に変わらないように」と言われ、毎朝7時起床後のルーティンの順番をかたくなに守っている。今キャンプ中は自主参加型の朝のアーリーワークに参加し続ける。屋内練習場に向かうまでの動きを一定にしている。アピールの場となる打席では、ぶれない落ち着きと心をキープし、結果を残してきた。

 「トイレで出ない時は、シャワーが先になります」と、ルーティンの詳細を実に丁寧に教えてくれる。多少の変化があっても、14日の紅白戦初戦と21日の同最終5戦目に、いずれもバックスクリーンに本塁打。23日の初の対外試合となったWBCキューバ代表戦では左中間二塁打2本の固め打ち。ぶれない動きと集中力が、同じ打球方向への固め打ちに反映されているとみている。

 さらなるアピールが期待された25日の侍ジャパン日本代表との壮行試合前。代表入りした師匠の山川と、試合前にしばしの打撃談義を交わしていた。スイング後のフォロースルーや打球の方向を、身ぶり手ぶりで説明し、相談。その返答を、真剣に聞いていた。「7番・DH」で出場した対外試合2試合目の結果は2打数無安打ながら、2四球。宮城(オリックス)から2打席連続四球を選ぶなど、集中力は持続できていた。26日の侍ジャパンとの2戦目では、結果はどうか。

 一塁、三塁での定位置取りを狙うが「結果を求める、結果を出したい、と思わない。去年、1軍でいい結果は1回もなかったので、結果を欲しがり過ぎません」と語る。今年はぶれないリチャード。ルーティン継続のもと好結果を出した時、起床後に何から動き出したかを再度、確認してみようと思っている。  (記者コラム・井上 満夫)

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