広澤克実氏　阪神・板山＆木浪は開幕スタメンの可能性十分　弱点克服がレギュラー定着への鍵

オープン戦   阪神5－2ヤクルト （ 2023年2月25日    沖縄・浦添 ）

＜ヤ・神OP＞初回、板山は先制の2ランホームランを放ち、迎える近本（左）とハイタッチ（撮影・椎名　航）
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　【広澤克実　視点】阪神・板山が初回、先制の2ラン。低めの真っすぐを完璧に捉えて右中間スタンドに放り込んだ。木浪も9回1死一塁から中前打。コースは真ん中付近の甘い真っすぐだったとは思うが、1本出たのは大きい。

　打者には当然、得意、不得意のコースがある。同じく、得意な球種とそうでない球種がある。板山と木浪の2人が共通して得意なのが「内角（コース）」と「真っすぐ（球種）」で、不得意なのがその逆の「外角」と「変化球」だ。

　板山も木浪もいいアピールを続け、それぞれのポジションでレギュラーに近づき、開幕スタメンの可能性も十分にある。となれば、ここからは弱点克服という課題も必要になる。他球団のバッテリーは研究もしてくるだろう。試合に出て、多くの打席に立てば傾向が表れる。苦手な球種、コースがわかれば集中して突いてくる。

　技術的には、上半身と下半身が同時に動くからタメができず、変化球を呼び込めない。左打者だと右肩と、右の股関節でねじれを生めば変化球にも対応できる。長所はまだまだ伸ばしてほしいが、短所を克服することはレギュラーに定着する上でもっとも大事なことだ。

　森下は7回先頭で三ゴロに倒れた。右の手首を返すのが早いためにゴロになる。手首を返さないようにするか、もしくはバットの出を遅らせられれば打球は上がる。（本紙評論家）