阪神・森下 1軍昇格決定 18日の練習試合DeNAに右翼先発「しっかり結果を残したい」

[ 2023年2月17日 07:00 ]

気合を入れる森下(撮影・岸 良祐)
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 阪神ドラフト1位の森下翔太外野手(22=中大)が、沖縄・宜野座キャンプ第5クール初日の18日から1軍に昇格することが16日、正式決定した。この日、岡田彰布監督(65)が予告していた通りに1、2軍の入れ替えが実施され、2軍から上がる5人の中に名を連ねた。加えて3月31日の開幕戦(京セラドーム大阪)の相手であるDeNAとの18日の練習試合(宜野座)に右翼で先発出場することも決定した。

 この時を待ちわびていたことだろう。岡田監督は、独特な言い回しでゴーサインを出した。「(1軍の)ちょっとええホテルになったわ」。目を細めつつ森下の1軍昇格が正式決定したことを明かした。続けざまに「今度DeNAは頭から使うよ」と18日のDeNA戦に右翼で初先発させることも明言した。

 もちろんこの日、森下が見せた躍動も昇格の決定打となったはずだ。つい先日まで右足肉離れ完治を最優先して2軍で別メニュー調整していた背番号1が、1軍主力投手から次々と快音を響かせた。

 実戦形式の打撃練習で青柳、伊藤将、K・ケラー、ビーズリーと対峙(たいじ)し、6打数3安打。まずは昨季、1軍で9勝を挙げた左腕・伊藤将との初対戦で144キロ直球を左前にはじき返すと、次打席では114キロカーブを粘り強く中前へ運んだ。「投球練習の時に投げていたカーブと真っすぐを頭に入れて」と森下。打席に入る前からの入念な準備を、結果につなげた。

 力強さも発揮した。抑え候補のK・ケラーとの対戦では初球の151キロを空振りした直後、2球目の153キロ直球を右中間への二塁打とした。1球でアジャストし、「コンパクトに打てた」と対応力の高さも誇示した。

 その光景を真後ろから見守った岡田監督はもう一つの特性にも目を見張っていた。選球眼だ。「あのスライダーをちゃんと見極めとった。何球か外のスライダーとか。ええ見極めしてた。おーん」。エース青柳との1打席目。1ボールからファウル2球で追い込まれた森下は、そこから誘い球を見極めて四球を選んだ。コーチ陣の2軍戦出場を勧める意見を却下してまで、この日の7打席を優先させた指揮官。豪快なフルスイングと繊細な選球眼を兼備するスタイルを目の当たりにし、改めて「(ドラフトの時に)見た映像よりいいな」とほれ直した。

 「すごくいい経験ができた。きょうの練習は、すごく充実した練習でした」。森下も指揮官に呼応するかのように、汗を拭った。そして3月31日の開幕戦と同カードとなる一戦へ向け「このベイスターズ戦でしっかり結果を残したい。試合になったら考え過ぎず思い切ってやりたい」と決意を新たにもした。万全なら右翼レギュラーの最右翼。“仮想”開幕戦から、開幕スタメンへの道をひた走る。(石崎 祥平)

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