日本ハム・ドラ1矢沢 実戦形式のフリー打撃登板で「課題」の25球 野手投げで制球定まらず

[ 2023年2月17日 06:00 ]

実戦形式のフリー打撃に登板した矢沢(撮影・高橋 茂夫)
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 日本ハムの二刀流ドラフト1位左腕・矢沢宏太投手(22=日体大)が16日、沖縄・名護キャンプで実戦形式のフリー打撃に登板した。今キャンプ初の打者との対戦で25球を投げ、安打性の当たりは許さず。一方で、直球の制球に課題を残し、23日のロッテとの練習試合(名護)での実戦初登板に向けて調整していく。

 二刀流ならではの「課題」が出た。3球目、いきなり江越の右足に当たる死球を与えた。直球は9球投げ、ストライクは2球で「力んでいた部分もあって直球は自分の中では全然、まだまだ」と反省した。

 制球が定まらなかった理由は「野手の投げ方が若干、ピッチャーに出ている」と分析した。今キャンプは外野手メニューを中心にこなしているため、投手の時よりもやや高いリリースポイントで投げる外野の送球の癖が出たという。本来よりもリリースが遅くなったことで、高めに大きく外れる場面があり「上に投げているような感じがして。球をしっかり叩けていないかなという感じがした」と振り返った。

 過去3度のブルペンでは主に投球フォームを意識してきたため、変調はなかった。表れた制球の乱れは、打者との対戦で得た「収穫」とも言える。今後は野手練習後の傾斜を使った投球練習や、外野守備の送球の量を減らすなどして、対策も立てるつもりだ。

 対戦したアルカンタラからは得意のスライダーで空振りを奪い、「変化球は良いボールがいく確率が高かった」と手応えも口にした。見守った建山投手コーチも「抜けた球はあったけど、そんなのは気にしてない。変化球の鋭さは光るものがある」と評価した。

 ロッテ戦ではリリーフで1回を投げる予定で「三振を狙いつつ、今日出た真っすぐの課題を良くしていけるように」と言う。変化球は既に一級品。「投の刀」をさらに仕上げるべく、直球に磨きを掛ける。(田中 健人)

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2023年2月17日のニュース