トヨタ自動車が4強進出 八木健太郎が“神走塁”で貴重な追加点「直感的に頭から行った」

[ 2022年11月7日 14:16 ]

社会人野球日本選手権準々決勝   トヨタ自動車 6―1 東芝 ( 2022年11月7日    京セラD )

<東芝・トヨタ自動車>4回、佐藤の右前打で生還するトヨタ自動車・二走八木 (撮影・亀井 直樹)
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 トヨタ自動車が優勝した2017年以来、4大会ぶりのベスト4に進出。7番DHの八木健太郎外野手(28)が“神走塁”で貴重な追加点を挙げた。2―1の4回に先頭打者として四球で出塁。次打者の初球に二盗を決めると、2球目の右安打で本塁へ突入。タイミングはアウトだったが、頭から滑り込みホームベースの一角を手で払うようにして生還した。

 「(右翼方向からの)送球が見えましたし、足からスライディングしたらアウトになると思った。手しか入らないな、と。ベースの角が空いていたので直感的に行った」

 早大から入社5年目で50メートル走は5秒8の俊足。大沢中時代は相模原南シニアでプレーする一方、陸上部にも所属し3年時には100メートル走で相模原市の1位。神奈川県大会でも11秒2で優勝した武勇伝を持つ韋駄天(いだてん)だ。スタート位置に並び「オンユアマーク」のコールでシーンとなる競技場の緊張感も「いい経験でした」と振り返る。

 トヨタ自動車では河野光雄コンディショニングコーチから走り方を教わっている。足を後ろに蹴らない、頭を上げないといった陸上に近い走塁方法を指導されてきた成果も現れた。

 2回には無死一、二塁からの送りバントが三塁封殺となり失敗。2死一、三塁となってから二盗を決め、ミスをカバーした。2度の二盗はいずれも初球。事前に相手投手がけん制球を投げる時の首の動きや、けん制のタイミングなどを研究してきた準備が生きた。バットでは無安打に終わっても、得点に絡んで勝利に貢献できる。こんな選手がいるところにトヨタ自動車の強さが現れている。

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2022年11月7日のニュース