東芝 ヤクルトのドラ1・吉村貢司郎が3番手登板で快投も、敗退「成長させてくれた会社に感謝」

[ 2022年11月7日 13:26 ]

社会人野球日本選手権準々決勝   東芝1-6トヨタ自動車 ( 2022年11月7日    京セラD )

<東芝・トヨタ自動車>トヨタ自動車に敗れ整列後にベンチに戻る東芝・吉村(中央) (撮影・亀井 直樹)
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 ヤクルトからドラフト1位指名を受けた最速153キロ右腕の東芝・吉村貢司郎投手が、劣勢の4回途中から3番手として救援登板。8回まで4回2/3を投げて1安打無失点、7奪三振の快投を演じたが、チームは敗れた。

 「しっかり自分のピッチングをして、流れを持ってきたかった。勝ちたかったですね。悔しいです」

 2番手・松山仁彦が3点目を失い、なおも1死三塁。これ以上、リードを広げられては致命傷になる。このピンチで、東芝の背番号19は一塁側ベンチを飛び出した。

 ただ、想定外に出番が早かったのかもしれない。「2回くらいから」準備はしていたと言うが、立ち上がりは少し力みが見えた。1番・徳本健太朗に四球を与え、続く北村祥治には一塁へのバント適時打を許した。なおも1死一、二塁。ここからようやく吉村のエンジンが掛かり始めた。3番・多木裕史を空振り三振、4番・逢沢峻介を中飛に仕留め、相手打線の流れを断ち切った。

 そして5回以降は、社会人No.1投手の看板にたがわぬパフォーマンスを発揮した。この日の最速150キロを計測した直球にカットボール、フォーク、カーブなどを効果的に織り交ぜ、強豪・トヨタ自動車打線を手玉に取った。結果的に許した安打は、バント安打1本のみ。チームは試合に敗れたが、吉村個人は相手打線を圧倒した。

 「自分の役割を果たそうと思っていた」という今大会は、すべて救援で3試合登板、計8イニングを投げて13奪三振と格の違いを見せつけた右腕。「成長させてくれた会社には感謝の気持ちでいっぱい」と社会人野球生活を振り返った上で、プロ入りへ向け「まだまだ成長していきたいと思っている。(プロで)戦っていけるように体力などを付けていって、一歩一歩、成長していけるようにしたい」と前を向いた。

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2022年11月7日のニュース