侍 ヤクルト・村上の2打席連発で巨人に快勝 来春WBCで大谷と「OM砲」重量打線実現だ

[ 2022年11月7日 05:00 ]

侍ジャパンシリーズ2022   日本代表8―4巨人 ( 2022年11月6日    東京D )

<巨・侍>9回、2打席連続となるソロ本塁打を放つ村上(撮影・木村 揚輔)
Photo By スポニチ

 侍ジャパンは6日、強化試合「侍ジャパンシリーズ2022」の2試合目となった巨人戦に8―4で勝利。前日の日本ハム戦でも一発を放ったヤクルトの村上宗隆内野手(22)が8、9回に2打席連続でアーチをかけた。チームの伝統は進塁打や走塁に重点を置いたスモールベースボールだが、来春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)ではエンゼルスの大谷翔平投手(28)らも加入し重量打線が実現する見込み。多彩な攻撃で頂点を狙う。

 大リーグ公式サイトに大谷とともに村上が登場したのは10月。日本選手最多の56号を放った直後だった。同サイトは2人が「WBCで米国のファンから注目されるだろう」と予想。その言葉は、現実のものとなりそうだ。

 「自分のスイングを心がけた。しっかり打つことだけ考えて打席に立っている」。昭和のプロ野球を盛り上げたのは王貞治と長嶋茂雄の「ON」。村上が令和の国際大会で大谷との「OM砲」を予感させる2発を放った。最初の快音は2―4の8回。1死一塁で京本の初球を右中間に運び同点2ランとした。9回は鍬原から左中間に2打席連発のソロ。初めて日本の4番として臨んだ強化試合は、ここまで2試合で3発となったが「僕は僕のやるべきことをしっかりやるだけ」と冷静だ。

 コロナ禍で行動が大幅に制限された昨季の遠征中はホテルで長風呂をしながら大リーグの試合ダイジェストを見るのがルーティン。自身は右足を上げてタイミングを取るだけに大谷のノーステップ打法に「次元が違う」と驚くが「あれだけ飛ばせるのは、体が連動している証拠」と参考にする部分も多い。そのわずか1年後。「新語・流行語大賞」の30語には「大谷ルール」と「村神様」が並んでノミネートされている。

 計4本塁打の勝利に栗山監督は「本当にいいホームランでチームを勝たせてくれた」と目を細める。過去4大会は全てトップの盗塁数を記録するなど、これまでは緻密な野球で各国のパワー野球に対抗してきたが、来春は史上最年少3冠王の村上を4番に据え、大谷、鈴木(カブス)、柳田(ソフトバンク)らが脇を固める重量打線が実現する見込み。多彩な攻撃で09年以来3大会ぶり頂点を狙う。

 村上は「1から9番までどこでも点を取れる打線。そういう力を感じた」と力を込める。大谷と村上の共演による世界一奪還――。ファンの夢は膨らむ。(神田 佑)

続きを表示

2022年11月7日のニュース