松坂大輔氏の引退試合で清原氏が見たかった姿とは 「やっぱりピッチャーの美しさ」

[ 2022年11月7日 19:45 ]

松坂大輔氏
Photo By スポニチ

 西武やレッドソックスなどで活躍し、日米通算170勝を挙げた松坂大輔氏(42)が6日夜に自身のYouTube「松坂大輔official YouTube」を更新。西武、巨人、オリックスで通算525本塁打を放つなど活躍した清原和博氏(55)をゲストに招き、松坂氏の引退試合について、清原氏と語り合う場面があった。

 2021年10月19日の日本ハム戦(現ベルーナドーム)で松坂氏は引退試合を行った。松坂氏は「僕は準備するのに球場を出た瞬間があって、その時にブワーっていう歓声、もうそこで、込み上げてきちゃって。投げ終わってもっと涙とか出ちゃうのかと思ったんですけど、出なかったですね。球場に現れた瞬間のファンの人たちの歓声がすごくて」と振り返った。

 先発して打者1人限定での登板となったが、打席には横浜高の後輩でもある近藤健介外野手が入った。「本当に投げるのがもう嫌でしたね。それこそ辞める理由にもなった、もうとんでもないところに抜けて、もうどこに行くか分からないんですよね、腕を振っちゃうと。だからこの時も前もって、すみません、左バッターでお願いしますって。やっぱり右バッターだとこっち(頭付近)にいくのが怖くて」と裏話を披露。事前に日本ハム側に左打者を要望したという。

 清原氏が「近藤選手は幸せものやね」と語ると、松坂氏は「もうやりづらかったろうなと思って。試合前に遠慮なく、“打っちゃって”って言いました。遠慮なく打っちゃってと言ったのはいいんですけど、まったくストライク入らなくて。結果フォアボールです」と語った。最初の2球は野球殿堂などに寄贈されることが決まっており、2球目にストライクが入ったが、近藤は見逃した。あとはボールで、最後の登板は四球に終わった。松坂氏は「もしかしたら3球目(以降)がストライクだったら、打ちにきてたかもしれないですね」と話した。

 松坂氏はもう一人、迷惑をかけた選手として名前を挙げた。「この後のピッチャーには相当プレッシャーかけちゃいましたね。この後に十亀君が上がるんですけど、今年彼も引退を決めて、“この登板が野球人生で一番辛い登板だった”って言っていました」。人との関わりを大切にする松坂氏らしい気の遣い方だった。

 清原氏は「やっぱりね。最後振りかぶって、ワインドアップしてくれという。この姿だけ見たかった。やっぱりピッチャーの美しさであったりとか」と語った。ワインドアップで投げる投手は年々減っている。その中で最後までワインドアップにこだわった松坂氏の姿勢に共感していた。

続きを表示

この記事のフォト

2022年11月7日のニュース