ムーチョ!ムーチョ!ムーチョ!ヤクルト中村 3年ぶり三塁打が延長11回V打に 猛打賞で締めくくる

[ 2022年8月30日 22:33 ]

セ・リーグ   ヤクルト4―2巨人 ( 2022年8月30日    京セラD )

<巨・ヤ>ヒーローインタビューを終えガッツポーズの中村(撮影・村上 大輔)
Photo By スポニチ

 ヤクルトの中村悠平捕手(32)が巨人戦(京セラD)の延長11回に決勝の2点適時三塁打を放ち、チームに4連勝をもたらした。

 7番に入ってのスタメンマスク。最高の見せ場は2―2で迎えた延長11回だった。1死から主砲・村上が5番手左腕・今村にバットを折られながらもこの試合初安打となる内野安打を遊撃へ放って出塁。オスナの三ゴロで村上が二塁に進むと、代打・青木が右脇腹に死球を受けて一、二塁とチャンスが広がった。

 ここで打席に入ったのが、試合前まで対戦打率・444と巨人戦に滅法強く、この日もすでに2安打していた中村だった。カウント2―2からの5球目。今村が投じた低めの142キロ直球を思い切りよく叩くと、打球は遊撃・坂本の頭上を越え、前進守備の左中間を抜く三塁打となった。中村にとって2019年以来3年ぶり、通算11本目となる三塁打で、勝ち越しのホームを踏んだ村上に続いて青木もホームイン。その裏、守護神マクガフがわずか7球で両リーグ最多の34セーブ目を挙げて逃げ切った。最大28から一時は16まで減らしていた貯金も8月5日以来25日ぶりに22まで戻す勝利だった。

 試合後、高津臣吾監督(53)とグータッチを交わしてから敵地でのヒーローインタビューに臨んだ中村は清々しい表情。決勝三塁打の打席について聞かれると「まず延長まで投手陣をうまくリードできましたし、最後の打席の前も各選手がいろいろつないでくれた形だったので、なんとかしたいなという思いで打席に立ちました」とし、「とにかく(走者を本塁に)かえしたいなと思ってましたので、打った瞬間、抜けてくれたのを確信したので、ホッとしました」と微笑みを浮かべながら振り返った。

 ムーチョの愛称で知られ、ファンからの信頼、人気も高い。この日も6人の投手陣を好リードで引っ張った。まずは6回3安打1失点と好投した先発右腕・小沢について「緩急うまく使えたのと、ランナー出しても粘り強く投げてくれたので、こういった最後の展開になったのかなと思います」と感謝すると、強気に内角を攻め続けたリリーフ陣とのバッテリーについても「各リリーフ陣も投げ切ってくれたりしたので、僕も乗せられたというか、リリーフ陣に乗せられてリードした部分が多かったです」と謙虚に説明した。

 ファンへのメッセージを求められると「まだまだ約1カ月ありますけれども、1戦1戦、全力尽くして、チーム一丸となって、チーム・スワローズとして、頑張りたいと思います。また応援、よろしくお願いします!」と中村。一言ひとこと区切るようにしっかりとした口調で話していた。

続きを表示

この記事のフォト

2022年8月30日のニュース