エンゼルス大谷の歴史的二刀流8勝目に米メディアもホレボレ「オオタニにもっと感謝してほしい」

[ 2022年7月8日 02:30 ]

インターリーグ   エンゼルス5ー2マーリンズ ( 2022年7月6日    マイアミ )

<マーリンズ・エンゼルス>7回2死一、二塁、フォーテスを三振に打ち取りガッツポーズで吠える大谷(撮影・篠原 岳夫)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が6日(日本時間7日)、マーリンズ戦に「3番・投手兼DH」で出場。7回2安打1失点(自責0)、3戦連続2桁となる10奪三振で8勝目を挙げた。同点の5回には決勝の左前2点打。さらに二盗もマークし、打点が公式記録となった1920年以降では史上初の「同一試合で2桁奪三振&2打点&1盗塁」を達成した。これぞ二刀流の活躍でチームの連敗を4で止め、自身の連勝を5に伸ばした。

 ジャスト100球目だった。86マイル(約138キロ)のスライダーが、大きく外角に滑る。9番・フォーテスのバットが空を切ると、大谷は吠え、右拳を握った。7回2死一、二塁から3球連続スライダーで空振り三振。この日奪った10個目の三振だった。

 「自分が投げている時に勝っているのは大きいかなと思います。体の不安なくしっかり一球、一球投げられている。調子うんぬんよりもそこが一番、大きいかな」

 初回、先頭のバーティーの遊失から招いたピンチで先制犠飛を許した。メジャー自己最長だった無失点が21回2/3でストップ。だが「粘っていれば(勝つ)チャンスはある。3者凡退を続ければ、おのずといい流れになるんじゃないかと思っていました」と2回2死から7回1死まで完全投球。7回2安打1失点(自責0)で、3戦連続の2桁三振を奪った。

 投手としてチームの連敗を止めたのは、最近5試合で4度目。それでも二刀流の責任を忘れない。「(打者出場の試合で)勝ちに貢献できない。そこに対して申し訳なさもある」。同点の5回2死満塁では自ら決勝打となる左前2点打を放ち、7回は二盗を決めた。1920年以降では史上初の「同一試合で2桁奪三振&2打点&1盗塁」達成。自身の5連勝と、チームの7月初勝利を呼んだ。

 5日が28歳の誕生日。4日は、常に華やかなパーティーが催されるビーチが有名なマイアミでのオフだったが「行こうかなと思いましたけど、ずっと寝ていたので…」とマッサージなど体調管理に努めた。「健康で終えたいなというのが一番。まずは一試合、一試合元気に頑張りたい」。28歳の誓いを誕生日後の初登板で体現した。

 これぞ二刀流の活躍を、女房役のスタッシが称えた。「彼はフロントライン・ガイ(大黒柱)。たまに我に返って“ああ、これは特別なこと。このレベルで二度と起こらないことなんだ”と思うよ」。米スポーツ局「FOXスポーツ」アナリストのベン・バーランダー氏はこう評した。「彼がここ(米国)でプレーしているうちに、オオタニにもっと感謝してほしい。お願いします」。唯一無二の二刀流が、またその真価を示した。

 ▼エンゼルスレイ・モンゴメリ・ベンチコーチ(監督代行の代行)また期待以上のことをやってくれた。多くの記録をつくり続けてきたから、もうほとんど残っていないんじゃないか。見ていて楽しい。

 ≪7人目「4戦自責点0&40K≫大谷は7回1失点ながら自責点0。これで6月16日のマリナーズ戦から4試合、26回2/3を自責点0。同時に計40三振を奪っており「4試合で自責点0&40奪三振」はメジャー史上7人目(8度目)だ。過去にはカーショー(ドジャース)が14、15年に2度記録。14年は「32回自責点0&44奪三振」、15年は「34回自責点0&45奪三振」だった。昨年はシャーザー(ドジャース)がマークした。また大谷は今季81イニングでア・リーグ5位の111奪三振。前半戦に100イニング以下で110奪三振以上を記録するのはエンゼルスでは初となる。

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