42歳生きた教本!ヤクルト・石川歴代10位タイ巨人戦33勝 じらして5回3失点「攻める投球ができた」

[ 2022年7月8日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト11―3巨人 ( 2022年7月7日    東京D )

<巨・ヤ>ヒーローインタビューを終えガッツポーズの石川(撮影・村上 大輔)
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 じらした。ヤクルト・石川が何度も一塁けん制を入れ、プレートを外す。「なんとかバッターの嫌がることだったり、いろいろやりながらがピッチング」。42歳左腕が「間」を操って幻惑した。

 5―1の3回無死一塁。打席に前の打席で左越えソロを浴びたウォーカーを迎えた。一塁走者は俊足の吉川。点差を考えれば、盗塁の可能性は低い場面だが「もちろんランナーもケアしながら」とカウント1―1からの3球連続を含む、5度のけん制球を投げた。プレートも1度外して打ち気をそぎ、最後は外角121キロシンカーで遊ゴロに打ち取った。

 剛速球や変化球の曲がり幅、制球力だけが投球ではない。「中5日だろうと中4日だろうと、しっかり準備するだけ」と今季初の中6日のマウンドで熟練の技を駆使した。約2カ月ぶりに連敗して迎えた2位・巨人との3連戦3戦目。「今日は取らないといけない試合。攻める投球ができた」。優勝マジックが消滅する可能性もあった一戦で5回7安打3失点と好投し5勝目を挙げ、マジックを50に減らした。連敗を止めたベテランを高津監督は「お手本を示してくれた。いい日に石川を投げさせられた」と称えた。

 巨人戦は2年ぶりの白星で、同戦通算33勝目(30敗)は歴代10位タイ。「長くやらせていただいて、勝利よりも悔しい思いの方が強い。どこのチームに投げてもしっかりと準備してやっていきたい」。通算182勝目。首位を独走するヤクルトには生きた教本がいる。(青森 正宣)

 ≪西口、石井一に並ぶ通算182勝≫石川(ヤ)が20年10月21日以来の巨人戦勝利。巨人戦通算33勝は金田正一(国鉄)の65勝を筆頭に川口和久(広島)に並ぶ歴代10位タイ。また、42歳5カ月での巨人戦先発勝利は山本昌(中日)の47歳11カ月、工藤公康(横浜)の44歳3カ月に次ぐ3番目の年長記録となった。なお、石川は通算182勝で西口文也(西)、石井一久(日=143勝、米=39勝)に並んだ。

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2022年7月8日のニュース