エンゼルス・大谷 MLB通算300打点 読み切った投手心理

[ 2022年7月8日 02:30 ]

インターリーグ   エンゼルス5ー2マーリンズ ( 2022年7月6日    マイアミ )

<マーリンズ・エンゼルス>5回2死満塁、大谷は左前に2点適時打を放つ(撮影・篠原 岳夫)
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 最も高い確率は何か。左打席のエンゼルス・大谷の答えは決まっていた。同点の5回2死満塁。直前の内角チェンジアップを強振してファウルとし、2―2の平行カウントになった場面だ。

 左腕・ロジャーズから直前のトラウトが同じ場面で死球を受け、押し出しで同点。投手・大谷にとっても是が非でもリードを奪いたい、絶好機だった。

 初球チェンジアップがボール。2球目の外角直球のストライクは見逃した。3球目、チェンジアップがボール。4球目も内角に抜けたボール気味のチェンジアップだったが、ヘルメットが飛ぶほど強振しファウルにした。2―2。ここで確率の高い攻略法に徹した。

 「三振だけはしないようにというか、前に飛べばもちろん何かありますし…」

 打席に入る直前ヘルメットを直しながら三遊間ががら空きのシフトは確認済みだった。「満塁で3ボールにはしたくない」のは大谷もよく知る投手心理。3球がボールゾーンだったチェンジアップは制球できていない。唯一、外角で見逃しストライクを取られた直球の警戒度を上げた。

 5球目。外角97・3マイル(約157キロ)の直球を確実に軽打。無理せずに流し打った打球はがら空きの遊撃定位置を抜けた。決勝の2点打でロジャーズをKO。一塁上からベンチに得意げにポーズを取った。

 これがメジャー通算300打点目。「いいところに飛んでくれたので、結果的にはいいバッティングだったかなと思います」。敵地マーリンズのメディアは「イチローのようだった」とかつて在籍したヒットマンの名を引き合いに出した。

 ≪球宴DH部門1位アルバレスと50%で並ぶ接戦≫大谷VSアルバレスは大接戦!MLB公式サイトは6日(日本時間7日)、19日(同20日)に開催されるオールスターの先発野手を対象とした最終投票の途中経過を発表。ア・リーグDH部門の1次投票で2位だった大谷は、同1位のアルバレス(アストロズ)と50%で並ぶ接戦となった。1次投票は約55万票差。最終投票はその結果を持ち越さず、ゼロからの一騎打ちとなる。結果は8日(同9日)に発表。同サイトは「争いは現在デッドヒート」と分析した。

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